4月下旬に「これでいいのだ!!」が公開されるので、赤塚関連の本を何冊か再読しました。この本もそのうちの1冊で、現時点では彼最後の本です。(但し映画がヒットしたりすれば、未収録のエッセー、インタヴュー等が出てくる可能性はある。) 通読して、彼は手塚さん(以後敬称略)に大きな影響を受けているなと感じました。手塚に憧れ上京し、漫画家になろうとするのですが、その手塚に、君達漫画家になろうとするのですか?だったら一流の音楽を聴き、一流に映画を見、一流の芝居を観、一流の本を読みなさいと諭され、ろくすっぽ金もないのに、食事を切り詰め、訳も解らないのにそれを実行していくんです。これが後に血となり肉となり、作品に反映されてゆく訳です。また、石ノ森、寺田、水野、藤子不二雄等、所謂トキワ荘の連中との友情、そして、寺田ヒロオの突然の絶筆、そして、その後の話も非常に興味深いです。 やがて、ナマちゃんで少年誌デヴューをし、おそ松くんでメジャーになって行くんですが、この頃私(中一)は、これに熱中し、シェーの自叙伝?まで購入し読みましたが、意外と真面目で、描いているものと全然違うなと感じた事を覚えています。また、仕事が終わった?後飲みに行くんですが、そこで、高平哲朗、滝大作、山本晋也、四谷シモン、山下洋輔、坂田明等様々なジャンルの人と交流を深めます。中でもタモリは、赤塚が亡くなった時の弔辞で、私も又貴方の作品の一つでしたと述べるんですが、文字通り、彼が発掘し、育て上げ(住居、食事、生活費まで面倒見た。)、デヴューにまで係っていた事がよく解ります。また、かれは、自分を育ててくれる編集者がいなければ、今の自分は無いと言っており、編集者の役割を非常に重視していました。 最後に、武井の本もこの前読んだんですが、手塚、長谷等の記述に関して少しニュアンスが違います。赤塚は、オブラートに包んで書いているからかもしれませんが、担当にしても五十嵐は出てきますが、、武居は出てきません。出来れば、五十嵐、その他の担当者のもう一つの赤塚伝も読んでみたいものです!!
この本は1995年に出版された『赤塚不二夫の「これでいいのだ!!」人生相談』を基に一部改訂・加筆されたものである。著者が「週間プレイボーイ」で人生相談のページを担当したときの記事をベースにして立川談志、泉谷しげる、由利徹、立花隆、北方謙三らとの対談を中にはさんで載せている。 巻頭の立川談志との対談は絶妙だが、圧巻はやはり最後の前夫人と現夫人の対談だろう(写真付き)。女性特有の鋭さで著者の本質が語られる。アル中ではあるがまだ著者の元気な頃の作品で、人生相談では著者自身のエピソードや物の見方が語られているのでファンには貴重。
手塚治虫の全集DVDもすばらしいものでしたが、このDVD集も負けず劣らず良い出来です。20世紀日本における漫画文化のレベルの高さを余すところ無く伝えてくれる逸品だと思います。付録のDVDでは動く不二夫先生がたっぷり見られますが、キテレツなコスプレ映像を家庭用ビデオで撮影させているところなどギャグ漫画そのもののようで大爆笑間違いなし! 限定発売なので、無くなってしまう前にぜひ買いましょう。安い買い物と思いますよ。
7人の侍ならぬ、7人の天才との赤塚不二夫さんとの対談。
英雄は英雄を知るということで、非常に興味深く、本を買ったときから
ワクワクし通しでした。
かみ合うかみ合わないは、相性の問題もあるので、全然気になりませんでした。
ただ、松っちゃんは気を遣いすぎの感があり、一言一言からも伝わります。
返答もただ(笑)で、ノーコメントも目立ったのが少し残念。
それだけ、畏敬の念が強かったかもしれません。
それにしても、実際に声を出してゲラゲラ笑ったのはタモリさんとの対談。
これは強烈です。談志、たけし、アラーキーさん達も笑いましたが、
お腹を抱えて笑うほどまではいきませんでした。
タモリさんは赤塚さんに感謝の態度を一切示さず、そこが大変気に入ったと
対談の中で出てきます。あれほど、赤塚さんにお世話になりながら。
読後に赤塚さんのお葬式でタモリさんが弔辞を読んだときに
「わたしもあなたの作品の一つです」と最高級の賛辞と謝意をこの一文に
込め、送ったことをふっと思い出しました。
数々の対談集の中でも5本の指に入る傑作です。
季節外商品なのに割引ないのが残念です。モデルさんが着た写真もあればなお良しかな。
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