旧正月映画らしい、アチャチャ感満載の映画デス。B級映画を想像して下さい。好きな方は買いデスヨ(^-^)ツッコミ入れたくなるアクションとか。たまりません。やっぱ豪華キャストなのは、旧正月映画だからデスネ。嬉しい限りデス。誰が悪役かは、ネタバレるので、内緒デスガ。私なんかこの人に斬られるなら本望だ、悔いはない!!のデス。こんな美しい敵みた事ないデスヨ!!
他の方も書いていますが、蒼穹の昴の外伝として読んだほうがよく、したがって、蒼穹の昴を先に読んだほうが本書を理解しやすいのですが、小説の出来としては、蒼穹の昴の方が上なので、蒼穹の昴と比較するとやや失望してしまうという厄介な(?)問題を抱えた本です。でも、単体として十分面白いので星4つとしました。
同じ著者による「壬生義士伝」と同様な手法をとり、いろいろな人物とのインタビューを通して、ある事件(壬生義士伝の場合はある人物)を解き明かしていく形をとりながら、インタビューされる人物や当時の世相までが明らかになっていき、全体としてひとつの真実に収斂して行くという形をとります。あくまでもフィクションですから、この場合の真実とは著者のメッセージに他なりません。ちなみに、壬生義士伝の場合は、小説として十分面白く、「真実」への収斂の仕方が無理なくリアルであったのですばらしい小説に仕上がりました。他方、本書の場合、「真実」への収斂の仕方に無理があります。たとえば、英・独・露・日の高官が、どうして珍妃の死因を必死で探ろうとするのかの動機が納得できません。小説の冒頭で、その理由は示されますが不十分だと思います。また、インタビューする相手によって、相互に矛盾する証言が得られますが、証言をした本人が、その証言を翻すに決まっている人物を次の証人として推薦するというのも不自然です。また、高官たちが襲われる事件が起こりますが、その理由が十分には明らかにはなりません。
名手である浅田さんをして、どうしてそういうことになったかというのは、本書の最後のどんでん返しで明らかになる真実=著者のメッセージで明らかになります。ヒューマニストとしての浅田さんが、蒼穹の昴の創作過程でいきついたひとつの思想(壬生義士伝におけるメッセージとも重なる)を主張するためにこの本は書かれたと私は思います。「歴史は繰り返す」の格言通り、昔、清国で生じたことは、現在も国をかえて行われています。そのことが、本書を書いた浅田さんの動機で はないかと私は思いました。
清朝最後の皇帝、溥儀の帝師による清朝最後の日々から満洲国成立までの回想記。その下巻。
中国近現代史の重要な史料であることに加え、皇帝とジョンストンとの間の信頼関係には、胸を打つものがある。歴史は小説よりも面白いとはよく言ったものだが、陰謀者の手を振り切り、側近の助けのもと皇帝が公使館へと逃げ込むシーンは、迫真に迫る。多様な資料の中には、皇帝や同僚帝師らの詩なども織り込まれ、読むものをあきさせない。
何より、中国の複雑な政治状況について多くを教えてくれる貴重な史料である。清朝は民衆の強い反発によって倒されたのでもなければ、すべての中国人が革命を支持していたわけでもない。また、満州国が日本の完全な傀儡であって、日本の国益のままに無理やり建国された国家であったわけでもないことは、この史料に当たれば明らかである。
複雑な中国国内の状況をつまびらかにし、中国近現代史の理解に、多様な見方を与えてくれる一書である。
紫禁城にまつわる清の歴史を、皇帝と建物の両方を軸に語っていくという趣向。清の通史ではないが、紫禁城の建物はもちろん、北京入城以降の歴代清の各皇帝の事跡を知るには良い本だ。ただ、後半第4章以降は中公の「西太后」を読んだ方が面白い気はする。
|