コミックスの第38巻〜第41巻(一部を除く)の内容が、第49話〜第51話として収録されています。本来52話までの予定とされていましたが、放送の都合からか短くなったのは残念です。テレビシリーズはこれで完結ですが、やはり、未完のコミックスが原作なのでこれ以上望むべくもありません。印象に残ったシーンは亜弓とマヤの取っ組み合いの喧嘩で、お互いの弱点ををさらけ出すことで人生について考え直すというのも感慨深いものがあります。また、この物語の最終舞台となった梅の谷は封印されました。もっと続けて欲しいという願望はあるものの、余韻とある種の感動を与える終わり方はテレビシリーズとして良くまとまっています。拍手ものです。
小林沙苗さん、藤田淑子さんのインタビューが映像特典として収録されています。これまでの名場面を振り返る形式ですが、漫然とアニメを見ていると分からないような、苦労話が聞かれます。例えば、たけくらべの場面の回想シーンでは結構力が入ってるんだと言うことがよく分かりました。インタビューとは直接関係ありませんが藤田さんが「若い月影千草」を演じる声は実にうまいなと思います。さすがです。
『ガラスの仮面』は、妹が借りてきていたものを何気なく手にとって読んだのが始まりでした。
ちょうど劇中劇『真夏の夜の夢』の回だったのですが、夢中になって読んだ記憶があります。
以来、コミックを全巻そろえてどっぷりとその世界にはまったものです。
以前にもTVアニメ化やOVA化・ドラマ化などがされていますが、今作はそれらの中
でも出色の出来ではないでしょうか。現代風にキャラがアレンジされているので、最初
は多少違和感もありましたが、観ている内に原作と同様夢中になっている自分がいました。
特に第一回目は作画レベルも非常に高く、見応えがあります。また以前のTVアニメ版に
おいて、北島マヤ役を演じておられた勝生さんが姫川歌子役というのも、感慨深いものが
ありました。
まだ2巻目を見終わったところではありますが、1巻4話というボリュームのおかげで、
次がどうなるのか続きが(ストーリーは知っていても)気になって仕方がありません。
がらかめは大好きで、漫画も全巻、持ってます声優さんの演技はすばらしく申し分ない・・・
しかし、作画が安定している回が少なく、原作ファンが期待していたであろうシーンが削られていてがっかりしました。
各巻の発行年月をまとめてみました。41巻目、42巻目の発行日は特別としても34巻以降は年1冊ペースですね。第42巻については色々な意見が闘わされていて興味深いですが、私個人としては明るい方向に転換した書き換えバージョンも良いと思っています。 01巻(1976/04) 02巻(1976/07) 03巻(1977/02) 04巻(1977/05) 05巻(1977/08) 06巻(1977/10) 07巻(1978/02) 08巻(1978/06) 09巻(1978/09) 10巻(1979/01) 11巻(1979/04) 12巻(1979/08) 13巻(1979/12) 14巻(1980/04) 15巻(1980/06) 16巻(1980/08) 17巻(1980/11) 18巻(1981/02) 19巻(1981/05) 20巻(1981/09) 21巻(1981/12) 22巻(1982/03) 23巻(1982/07) 24巻(1982/10) 25巻(1983/04) 26巻(1983/06) 27巻(1983/11) 28巻(1984/03) 29巻(1984/08) 30巻(1985/02) 31巻(1985/08) 32巻(1986/06) 33巻(1987/03) 34巻(1987/11) 35巻(1988/08) 36巻(1989/09) 37巻(1990/10) 38巻(1992/03) 39巻(1992/10) 40巻(1993/09) 41巻(1998/12) 42巻(2004/12)
この巻(第九幕)では「真夏の夜の夢」に始まり、ふたりの王女のオーディション、ふたりの王女の役作りを中心に話が展開します。テレビシリーズとして急テンポな展開ながら、要領よくまとめあげてあり、見る人を飽きさせない構成とすることに成功しています。井の頭公園の野外劇場を舞台とした幻想的な「真夏の夜の夢」の劇中劇は美しい彩色で見るものを引きつけます。美内さんのお得意のオーディション場面が少し簡略化されすぎているかなという印象を受けました。アルディスとオリゲルドの役作りの苦労話も見応えがあります。
この巻はちょっと作画ミスが気になりました。細かいことを言うようですが、オーディションの中でマヤが毒の瓶を持つ一人芝居がありますが、蓋を左に回して開けたにもかかわらず、蓋が逆ネジになっていました。また、日帝劇場に貼りだしてあったポスターが王女役募集ではなく、「アルディス役募集」となっていたのも後々の話の展開をスポイルするものです。でもまあ、話のおもしろさを考えると、まずまず楽しめるDVDとして仕上がっていると言えるでしょう。
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