このアルバムは紛れもない最高傑作です。
ネヴィルズだけのことじゃないよ。 ニューオリンズのことじゃない。 ロックのことじゃない。 ワールドミュージックのなかじゃない。 ファンクミュージックだけじゃない。 ソウルだけじゃない。
全世界の全レコードの最高傑作なんだ。
否定するならちゃんと聴け。 そのあと文句があるならきいてやる、あるのはたわごとだけだろうケド。
2000年のJazz&Heritageでの野外ライヴ。Allen Toussaintが名曲を自分で歌う姿を見れるのはこれだけかも。10数年前の初来日を思い出して涙しました。フルステージ見たかったから-1です。ゲストのBonnie Raittがいいスライド聞かせてくれるのも得した感じ。DRとNevillesは相変わらずです。
ミーターズやワイルドチョウピテゥラスのセカンドラインファンク継承をネビルスに期待している人も多いと思う。 ニューオリンズ音楽の普及活動を望んでいる人も多いハズだった。
しかしこの時の彼らは、ロックに留まらないワールドワイドのメッセージをどうしても世界に伝えなければならなかった。 平和と人種差別問題をボブマーリーの意思を継いで。 この時、それが出来るところにいたのは、彼らだった。 U2が世界的成功を収めた手腕を使ってこの傑作アルバムは制作された。 ヨシュアツリーと比べても上をいくぐらいのとてつもない完成度である。 ロックというフィールドであれば大ヒットアルバムだ。
しかし、カラードであり、ワールドミュージック的にとらえられた。 このアルバムがU2名義ならばどうなっていただろう。 売れたろう、でも世界は変わったろうか。 しかし、ひとつぐらい争いが消えていたかもしれない。 それが残念だが、このアルバムの神々しさ、素晴らしさは今も変わらない。 永遠に変わらない。
今まで観た音楽関係映像の中で、文句なしの一番です。
クラプトンのクロスロード・コンサートも毎回凄いけど、それ以上。
レジェンドがぞろぞろ出てくる。
若手も負けてないし。
皆濃いね〜。
ショートインタビューもちりばめて、物凄く勉強になる。
ブルースフリークならマストでしょう。
知らなきゃもぐりw
個人的にはサン・ハウスのインタビュー映像(ちょっとだけですが)を観れたのが、思いがけず、うれしかった。
ネビルブラザーズは、80年代にローリングストーンズのアメリカツアーの前座に起用されて大衆的に知られるようになったニューオリンズのファンクバンドです。長男のアートはキーボード、二男のアーロンはファルセットボイス、三男のチャールズはサックス、そして四男のシリルはパーカッションという布陣になっています。彼らがそれぞれ自分の生い立ちを語る形式になっているのですが、ニューオリンズの人種差別が想像を絶する物凄さです。女の子と街を歩いているだけで警官に殺されたり、白人の女と一緒にクルマに乗ってるだけで警官に捕まってしまう。彼らの白人社会に対する憎しみは、自分たちの差別の生い立ちの裏返しであることが良く分かります。一方でニューオリンズはアラン・トゥーサン、スヌークス・イーグリン、ドクター・ジョン等がお隣さんの感覚なほど音楽が身近にあるわけです。彼らはすぐに兄弟でグループを結成するわけでなく、音楽をやるためにバラバラにニューオリンズを出ていく。彼らの旅の人生が凄まじい。万引きに喧嘩、その上音楽で稼いだ金を全部クスリに使う、つまりジャンキーの生活を送るわけです。そして女を渡り歩く。そのためにチャールズに至っては刑務所に入れられてしまう。そういう彼らもローリングストーンズのキース・リチャードやリンダ・ロンシュタットとの交友から、アーロンがグラミー賞を取る快挙を成し遂げる。皮肉なことに常に敵対し憎悪していた白人社会に受け入れられることによって、彼らは成功を収めるわけである。この本は私のようにニューオリンズへ3回も行ったニューオリンズの音楽好きには格好の生きた教科書になるし、南部のアフリカンアメリカンの歴史に興味のある人にも面白い読み物であること請合いである。
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