前回のヴァンデルローストとのコラボCD「スパルタクス」は古い曲が中心だったのに対し、今回は新しい曲が中心ですので、新鮮味があってイイです。
「アルゴナ序曲」はスピード感バツグンで聴き応え充分の名演奏です☆これは聴く価値あります。
「ケベック」は本気ですごいと思いました。美しい情景描写の曲です。ヴァンデルローストにしては少し珍しい作風かな。第4楽章は楽しく・美しく・感動的です。
今更「リクディム」!?とは思いますが、プロによる演奏は案外レア物で、この演奏は今まででいちばん良かった!最後の掛け声“ホイッ!!”はもうちょっとドスがきいていても良かったかも!?
「タンツィ」はロシア舞曲風で、「プスタ」や「リクディム」が好きな人なら気に入るかもしれません。私はあまり気に入らなかったけど、楽しげな曲です。
大阪市音楽団は毎度のごとく見事な演奏なので、安心して楽しめます☆
いいですね。癒されますね。最高の出来。家庭にいながら世界旅行ができますね。
ブルーノートにぴったりのその渋い音楽性だけでなくブルーノートレーベルにはなくてはならない存在だったのがこのアイク・ケベックとうテナーマンで
そのキャリアは長く、スウィング時代にサックス奏者として活動を始めましたが
スウィング派にも関わらず、モダンな感覚も持ち合わせていたが
スタイル的には中途半端な感じだった。
そのため一時期はミュージシャンとしての活動を停止せざるを得ませんでしたが、
しかしその後ブルーノート・レーベルの運転手として(ライオンの専属運転手となる)、またタレント・スカウターとして活躍します。
アルフレッド・ライオンにあの2人の天才バップ・ピアニストを紹介したのは
このケベックでした。
その2人とは、モダン・ジャズピアノの始祖ともいえるセロニアス・モンクとバド・パウエルです。
そんなケベックにライオンが再びレコーディングのチャンスを与えたのは
、'58年のこと。
ライオンの手伝いでミュージシャンをスタジオに送迎する運転手兼非公式の音楽ディレクターとして、またこの業界で活動をスタートしました。
そして'61年にこの名盤を録音しました。
本盤ではブルージーでゴスペル調のオルガンを得意とするフレディー・ローチが
更にアーシーな雰囲気にしてくれています♪
ローチの弾くオルガンは時としてとてもホーリーでもあり
なにか、心の奥底まで清められるかのようなオルガンです♪
ちなみにこのアルバムでは、この頃のオルガンものにしてはめずらしく
ベーシストが参加しています。
そのためかより低音をいかしてソウルフルな曲調へとなっています。
それにしても渋いです♪
イントロから渋く始まる#1に、ローチの教会音楽のようなホーリーな雰囲気の中、
ケベックが優しく、しかしどこか無骨にバラードを吹く美しい#2に、
#1と同じようなアップテンポの曲#3、
そしてまたケベックの「男泣き」するかのような渋いバラード#4、
で、お次はG.ガーシュウィン作の#5の軽やかなリズム♪
タイトル曲#6では、ケベックの無骨なまでの男気溢れる渋いテナーに合わせて、ローチもどこまでもアーシーにオルガンを弾ききる!!
その後はまたまた泣けるフレーズで酔わせてくれる#7のバラード
そして締めに(ボーナス・トラック除く)ナット・キング・コールで有名な#8を、
持ち前の歌心溢れるテナーで情感たっぷりに1音1音を
かみ締めるかのように吹くケベックのソロに思わず涙…
リーダーが男気たっぷりに吹いてるときは誰もジャマはしないよ、って感じで、この曲ではベースとドラム抜きのソロ演奏♪
#9のボーナス・トラックは一転して明るい曲調で楽しい曲。
心に染み渡るまで聴いて欲しい…
そこにはアルフレッド・ライオンの、いやブルーノート・レーベルという会社に愛された男の
「哀愁の音色」が鳴っているはずだ…
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