一見、普通の女子高校生。 けれども、ヴェネチア国際映画賞新人賞に輝いた女優なのだ。 けれどもけれども、中身は強烈な個性にあふれている(中二病と呼ばれる類だろうが、本人に失礼である)。 本書の編集は良い。フォトブックと題しているだけあって、写真がほとんど(写真家が上手い)。 ロングインタビューもあるが丁度良い文の量だ。 これを読めば二階堂ふみのことがまるわかり!ってことはないと思う。 多分はどんどん変わってゆくのだろうから。
黒光雄輝氏の名義の一つであるPINK PONG(pinkpongになっていますが今後はこれになるのかな)はbeatmaniaへの提供が有名でした。過去にはZETA名義で活動し、クラシックの「第九」をリミックスしては町田康原作の映画に提供(本名名義で同映画の音楽を担当していたりする)、beatmaniaへの参加以後はアイドルに曲を書いたり、アニメの主題歌も手がけていたそうです。本格的に自分の曲で勝負するアーティストとしてpinkpongの名前を用いた点では転換点の一つとなる作品です。
歌モノは名前に恥じぬポップスですが、それ以外のインストものは古き良きサイケデリック・トランスの影がチラつき、キャリアを感じさせるオールドスクールな仕上がりになっているのが面白いです。色々な仕事を経験しても、かつて自分がハマっていたクラブミュージックの残り香が隠せないのが、盟友にして四つ打ち中年おじさんでお馴染みのSLAKEのようなおじさん故の哀愁を感じさせてくれます。瞬間的なオールドスクール濃度で言えば本作の方がSLAKEの『The Invisible Force』を超えているかも。「Turn It Up」の出だしのガツガツ鳴るドラムなどがその典型です。「Amanecer」もピアノの入り具合が実に10年以上前です。「Saturday Night Future」なんていう恥ずかしい曲名もおじさん故につけられる貫禄の一つでしょう。おじさん仲間であるSLAKEがこの曲をリミックスしていますが、冒頭からマンチェスター全開なギターが鳴るもんだから腰が抜けます。 というわけで明快な歌モノとマニアックなインストのギャップに最初は戸惑うかもしれませんが、pinkpong版『The Invisible Force』と言えば早いか、氏のキャリアの集大成でございます。リミックス枠にはSLAKEの他にRAMこと山崎耕一氏が参加しています。またCD限定収録でASLETICSをフィーチャリングしたトラックも。それにしても声が変わったような...『金八先生』出演コンビがめでたく再会したということで素直に喜んでおくべきです。
croixmode予約特典はRAMによるMIX-CDでした。『The Invisible Force REMIXES』収録の曲などが採用されていました。
茶沢の描写が原作から大きく変更されている(過酷なバックグラウンドが新たに創作されている)点に批判の声が多い気がしますが、私はむしろ茶沢の物語をもっと本編にも入れてほしかったなと思うぐらい、あの改変こそ映画版を成功させたポイントだと思っています。(私は映画版は大成功だと思ってますんで。)
私は原作の大ファンでもありますが、原作の茶沢はあくまでも理想的な女性像であって、リアルな女性としては描かれていないと思います。あのような、男性にとって(女性にとっても)理想的な存在に愛されているにも拘らず、それでも死に惹き寄せられてしまう――そのような描写で住田の絶望の深さを表している訳なので。
3.11によって絶望としての世界が誰にも明示的になった今、「理想的な女性に愛されても救われない俺」的な設定は不必要だし、むしろ興ざめな感になってしまったにちがいないと思います。
しかも、映画的に設定された染谷版住田は、原作のような内向的なシニカルキャラと違い、殺人的に凡庸な教師に対して「普通サイコー」と教室で叫んでしまうような、茶沢だけでなく誰から見ても普通じゃない存在です。 そんなに彼に対して(こちらも映画的に)全身で崇拝を表現する茶沢を、普通の家庭で育った優等性として描いたり、あるいはそもそも彼女の家庭環境について原作のようにスルーしていたとしたら、茶沢という女は単に、他の同級生を見下しながら「世界の不条理に対するカナリア」的存在の海外ロック・スターにロマンを感じて萌えるような、クラスにはだいたい1人はいる優等生女子が、カート・コバーンとかトム・ヨーク(古くて申し訳ない)の代替として住田をまなざしてるだけ、という構図にしか映らなかったと思います。 単に、日常の退屈さを埋め合わすロマンの対象でしかない存在に、あそこまで、できないでしょう。
3.11以後という設定のために、マリアではなくリアルな女性として茶沢を描く必要に迫られた園版ヒミズにおいては、住田に勝るとも劣らぬ環境をサバイヴしてきた女として茶沢を描くことは極めて妥当だと思ったし、そもそも原作における「マリアとしての茶沢」という女性像に対して、プロット的な必然性を感じつつも、女性として少なからず違和感を抱いていた私としては、園版ヒミズによって茶沢が(あるいは女性が)救われているとさえ感じました。
古谷版ヒミズは、ある中学生男子を通したこの世界の絶望っぷりの表現であったのに対して、園版ヒミズは、既に誰にとってもモンスター(永遠に救われえないという認識)という絶望が自明となっている3.11以降の日本で、その絶望を祝福してやるという、極めて無理矢理な企図なのだと思います。 で、その無理矢理さに、涙がとまらなくなってしまったわけです。
当方、ランクル80に乗ってます。
土地柄、降雪はほとんどなく、この前、県内で最も高い山に登り(幹線林道を)、久しぶりのスノーを楽しんできました。
「様々な路面で、どのように走ればよいのか」が、難しすぎず、浅すぎずの良いバランスで記載されているように思います。
「ふーん、なるほど!」という感じで読むことができました。
購入後は、後部座席の傍らに、さりげなく置いてます。。。
とにかくテンションが高い。 度々フリートークみたいなグダッとした話もありますが、 女子高生役の菊池凛子さん含め、皆ノリノリで楽しそうって印象でした。 (池脇千鶴さん、いつの間にムチムチな体型に?)
ただテンポが早すぎて聞き取れないセリフ多数。
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