いやはやどういうつもりなのだろう?
炸裂と言うよりも、話数が短い上に、コマもでかいからそこまで感じられないような気がします。
キャラクターの首も据わってきて、自由奔放な感じがします。それでいいのだと思います。
中林義貴がかなり鬼畜ですねこりゃ。
こういう主人公を待っていた?
要所に挿入されているコラムが、なかなかに深いです。 コラムを読まないと、知ることが出来ない解釈もありました。
原作に加えて、大学生のキャラさんも、メインキャラとして付け加えられています。 このキャラが大学で疑問を提示する場面もなかなかに面白いです。
「お客様のために仕事を我慢して続けなければいけないのでしょうか?」 この問いに対する教授の答えは、なかなかに感心しましたです。
絵柄もとても良いです。 みなみちゃんのハキハキした感じとか、気の強い感じとかも、 凄くよく表現されています。
それになにげに、体育服のみなみちゃんの佇まいが女の子らしくて良いです。
この作品。ストーリーも絵柄も、内容も、とても良いですのに なぜか知名度が低いです。
おそらく掲載紙が交代したりとか、掲載紙の名前がまぎらわしいとか、 の要因が影響していると思います。
掲載紙も、いつが発売日かよくわからない状態ですので、 この作品が今でも存在していると知らない方のほうが多いと思います。
作品にはマイナス点はないのですが、上記の点で☆をひとつ減らしました。
長期連載でなければ語ることが出来ない内容だと感じます。 ですが掲載紙が突然休刊になる危険のある本作は、 ある意味で恵まれていないと感じました。
自分でも意識していないのに、他より優れている文乃さん。 すべての行動が人生への計算の上だと他人から思われ その利発さと計算高さを評価されている。 でも本人は物事への探究心と競争が好きなだけなのです。 そんな文乃さんは、当然のごとくねたみの対象になってしまいます。
そんな文乃が、本心をぶちまけ叫んだ言葉。 「私は優等生なんかじゃないんです。アンドロイドでもないんです」
能力があり、責任を果たそうとする人物が追い詰められ 一日中、時計を気にして、就業時間が終わるのを楽しみにしている人。 時間内に要領よくサボりをして、 仕事をしていたふりをしている人物ほどストレスがたまらない現実。
優秀であればあるほど期待と仕事と責任を増やされ 無能であるほど心配され気遣いされフォローをうけられる理不尽さ。
本巻ではアニメや小説や映画では語られていない部分までも描かれているのが良いです。
「言いたい事を語たらせて批判も中傷も褒め言葉も抱擁するのがマネージャーである」
ドラさんのマネジメントをみなみほど理解していないはずの夕紀さんが 文乃の手を握り抱きしめ謝罪するシーンには泣けましたです。
絵柄も可愛くて、少しセクシーでとても好みです。
今巻では野球部はコールド負けしてしまいます。 投手や監督の言葉足らずな事は自分の能力不足だと悔いるみなみちゃんの描写は 漫画ならではの表現で描かれています。 このあたりは、小説もアニメも映画も観た方でも楽しめるように工夫されていて良いです。
☆ひとつ残念なところはコラムが皆無な点です。 夕紀さんの行動もドラッカー氏の本を読んでいないといまいち理解できないと感じました。
馬鹿っぽくて暖かくて、なのにどこか切なくて
読んでいて楽しい作品でした
あとみつがかわいい!
百合作品に繊細で生々しい心理描写を求める人にはやや不向き
反対にライトな百合や可愛らしい女キャラが好きな人にはおすすめ
ちなみに絵の質は始終安定しているのでその点は心配無用です
絵はいいんですが… なんか惜しい気がします。
今後に期待したいです。
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