アンゲロプロス作品は難解だとの評判のあります。 私は、このボックスを購入するまで長くアンゲロプロス作品は未見のままでした。
『1936年の日々』から観ましたが、初見の感想は率直にいえば「よくわからない」でした。不思議なカット割は印象的でしたが、主人公がわかりにくく、感情移入をしにくかった(それは他の作品も同様)からかもしれません。
『旅芸人の記録』は非常に複雑な構成のうえに、ギリシャの現代史や神話の知識がないと分かりにくい部分があり、人物のアップを極力避けているようで人物の判別が難しいなど、とっつきは悪かったです。リーフレットをよく読みなおしました… でも確かに民衆レベルでの歴史をうねるように表現していることは感じました。そのうえどことなくファンタジックな印象まであるのです。
三作品の中では『狩人』がもっとも楽しく感じられました。非常に幻想的な映画でした。 『旅芸人〜』とは逆に支配者層(中には元レジスタンスもいますが)からの現代史の回想でした。ブルジョア達が振り返りたくない過去の『古傷』について証言していきますが幻想のなかで複雑に表現していく様が印象的でした。ラスト何もなかったように『古傷』をもとに戻してしまうところは圧巻でした。
『アンゲロプロス作品は難解〜』との評判は確かにそのとおりでした。 今回三作品に触れ、『コレは確かに凄いな。』と思いましたが、理解したというには程遠いようです。 DVDボックスという形で手元に置くことが出来たことは(理解力の低い私には)幸いだったのかもしれません。(詳細なリーフレットも理解の助けとなりました)
確かに再見すると印象が変わっていくのです。 難解とうことは繰り返し見ることで解釈が広がっていくということなのかもしれません。 これからが楽しみです。
家入レオさんのShineのピアノアレンジスコアが載ってたので挑戦してみましたが、初心者には敷居が高い!YAMAHAから出ているにたような本は比較的イージーなようです。
DISK 2はボーナストラック2曲の他は劇中に使用されたスコアが収録されており、これがサントラとしては目玉でしょう。ラストシーン、デッカードがタイレル社を訪れたシーン、目玉工場、デッカードとロイの戦い、タイレル殺害、TEARS IN THE RAIN(ロイの台詞カット)など、これこそサントラという曲が収録されています。
80年代後半当時は、MAZDA車のCMでBGMとして、
使われていたが、『ブレード・ランナー・エンド・タイトル』の
CDが、発売されるまで、豪く待たされた。
ヴァンゲリスと言うアーティストの才能は、高く評価するものの
80年代のこの人は、拘り過ぎなんだか、凝り性なんだか。
ボードリヤールの「高度消費社会」ってのに、真っ向から対決できるのは、
やっぱり「強烈なオリジナリティを持つ感性」って奴なのか、と
20年以上前は、思ったりした。
2008年現在の、音楽ダウンロードで、購入する形式が
当然の様な「超高度消費社会」では、クリエイテヴィティすら
瞬間消費される感が有る。売る方も買う方も、「取引」自体が
デイ・トレーディングそのもの。私は、タダ同然で、アイディアを
ばら撒いているが、昔風に言うと「蕩尽」って奴かも知れない。
さて、CDのレヴューですが、最初に『ブレード・ランナー・エンドタイトル』。
其の儘、ヴァンゲリスの世界に浸っていると『チャイナ』で
行き成り、銅鑼の音が響く。『ブレード・ランナー・ラヴテーマ』の
甘いムードの余韻の内に、『炎のランナー』で「意識が覚醒」する感じ。
いや、私は、そう言うプログラミング再生をしてたと言う事です。
・・・今は、ランダム再生だったりするが。
昔から、此れを聴く時は、エンドレス再生ですが、「映画を
リアルタイムで見なかった方達にも、上質のBGMとして
お薦め出来ます。」って言うと、ヴァンゲリスは、絶対、怒るだろうなー。
開会式でミスタービーンが登場するこの映画のパロディが流れてクスッと笑えました。 テーマ曲は何度も聞いた事がありますが、映画は観た事がありませんのでこの機会に観てみようと思います。 ロンドンオリンピックのメダル授与の時にこの感動的なメロディが何度も流れ、 毎日聞いているうちにどうしてもCDが手元に欲しくなり検索したところこのBOXにたどり着きました。 届くのが楽しみです。
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