残酷な神が支配する 商品

残酷な神が支配する 残酷な神が支配する(小学館文庫) 全10巻完結セット [コミックセット]

予備知識なく買ったら、設定やエピソードがそっくりなので驚いた。黒髪で背中に心に傷を持つ主人公。母を名前で呼ぶ息子、車ごと燃える母、後に好きになる相手から借りる上着(コート)、ルームメイトとのキスで部屋替え、たばこの火を押し付ける(押し付けられる)等。好きあっていながら相手の首を絞めて殺しかけるシーンも共通している。作者が意識的に、神に救われなかったユーリをジェルミとして再登場させたのかなと思いながら読んだ。エーリクへの告白で区切りをつけたユーリとは逆で、ボート小屋でのイアンへの告白から、新たな苦悩を抱えるジェルミ、この場面から視点がジェルミからイアンへと変わる。緊迫感あふれる前半から、回想や二人が語り合うシーンが多くなり、いわば前半だけで終わっていたトーマの心臓よりも、重苦しく辛い物語になっているが、より現実的だといえよう。それでも最後に「愛することを試してもいいだろうか?」とイアンに抱きつく姿は、「もういちど神の御前で語りたい」とエーリクにキスするユーリとだぶって見える。 残酷な神が支配する(小学館文庫) 全10巻完結セット [コミックセット] 関連情報

残酷な神が支配する 残酷な神が支配する(1) (小学館文庫)

主人公ジェルミの義父グレッグの醜悪さには腹立たしさや怒り、殺意まで覚えるが、ジェルミの母のサンドラの無知・無神経・自己中心(子供のことを大切に思うふりをしながら、実は自分のために子供をどこまでも縛り付ける無神経さ)・自殺未遂をしたり泣くことで相手を思い通りに動かそうとする性格には吐き気がした。1ページ読み進めるごとにいらついて仕方がなかった。たとえジェルミがグレッグに会っていなくても、ジェルミは一生サンドラの犠牲になっていただろうなと感じた。この作品、すでに事故でサンドラが死に、グレッグも時間の問題、という場面から始まって回想に戻るのだが、どういう話の展開になるのだろうか。冷静に読み進める自信は今はない。でも気になって読んでしまうだろう。 残酷な神が支配する(1) (小学館文庫) 関連情報

残酷な神が支配する 残酷な神が支配する 全17巻完結(PFコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]

この漫画を読むまで萩尾望都さんの漫画は読んだことがありませんでした。時間があったので、長編漫画を読もうと検索していたら、レビュー5近くで出てきたので読みましたが、最初は描写が余りに唐突すぎて、少女漫画でここまで描けるかと驚いてしまいました。6巻になると、ストーリーがガタンと変わります。ここからの、読み応えは凄いな・・・と思いました。一回読んだだけでは面白みは判らないと思います。5回は読むとかなり漫画に出てくる人間の心理や性格が判ります。萩尾望都さんがこの漫画を描いたのはもう20年以上前で、この作品で手塚治虫賞をもらっています。この作品を読む年齢層は20代くらいだと思いますが、萩尾望都さんは、イギリス文化だけでなく、ヨーロッパの文化・歴史、心理学ー特に異常心理学まで勉強されているようで、20年前にこの作品でここまで描けたら凄いな・・・と思いました。萩尾望都は女子美大学まで卒業して、幼い頃から漫画や絵を描いてきた人です。やはりここまで年期を嵩まないとここまで描けないし、他の分野までかなり勉強されたのでしょう。もっと萩尾望都さんの作品を読んでみたいと思っております。 残酷な神が支配する 全17巻完結(PFコミックス) [マーケットプレイス コミックセット] 関連情報




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