子育て三年目、秋には二人目を出産のタイミングで、この作品を読ませていただきました。主人から「お前なら「あー分かる!」っていうの多いんじゃない?」と言われて読みましたが、分かるどころかそのまんま!なエピソードも少なくなかったです。酷評の素になるヒロインの豹変振りですが、あれ以上の育児ノイローゼに陥った自分から見れば「あれくらい当然」で、むしろ他の作品では避けられがちなシーンをあえて盛り込んだ部分はすごい「挑戦」だと思うし、それが読み手にかなりの衝撃を与えた事実は評価されるべきだと思います。ただ受け手が育児未経験者だったり、げんしけんファンがあのノリを期待して読んだ場合は、キツく感じるのも無理ないかな・・・とも思います^^;この作品のシチュエーションはかなり特殊に思われそうですが、核家族で夫婦だけで子育てしてれば、こんな状況は簡単に、何度でも起こります。誇張でも何でもなく、あの通りです。「二人目を産んだらまたこの状況に陥るんだよな・・・」という立場も手伝い、子育てへの覚悟を改めさせられる思いがしました。他では見られない子育ての大変さの表現、気になるストーリーの続き。これからどうなっていくのか、二巻がとても楽しみです。 ぢごぷり(1) (アフタヌーンコミックス) 関連情報
旦那はオタク、奥さんは一般人。そして、奥さんのお腹には二人の初めての子供が。そんな夫婦の日常をコメディタッチで描いた作品です。仲むつまじい二人ですが、すっかり大きくなってしまった奥さんのお腹に、旦那さんは引き気味。ますます二次元への没入を深めてしまい、夫婦生活は御無沙汰に。欲求不満の奥さんは、あの手この手で旦那さんの気を引こうとするのですが・・・・・・オタクと一般人のギャップを描いた作品は今や珍しくありませんが、本作では妊娠という要素が絡められ、新鮮なテーマに仕上がっています。描き下ろしも充実しており、「楽園」既読者でも一読の価値ありです。作者の代表作『げんしけん』のファンにもお勧めです。表紙をご覧のとおり、この夫婦、『げんしけん』の斑目と咲にソックリなのです。容姿のみならず、性格・過去・交友関係など、見れば見るほどあの二人です。「そんな未来もあったかもね」という咲の言葉が気になっている皆さん、ぜひ読んでみてください。 Spotted Flower 1 関連情報