♪当方の公開名“MCP”(ミッドセンチュリー・ポップ)とは、ざっくりと言えば、オールディーズやロックンロールが流行するより前の、オーソドックスなアメリカの大衆音楽―それもビッグバンド主体だったスウィング・イーラが終盤を迎え、シンガーらをそのメインに据えた『ソロ・アーティストの時代』に突入して以降(c.1942〜)の音楽ということになる。正直この手の音楽は、“ジャンル”として確立されているとは言い難く、或るものはジャズ・ヴォーカルのオマケのように扱われ、また或るものはオールディーズのついでに聴かれるといった具合で、きちんと評価されているとは到底言えない状況が続いている…♪え、なんでセントルイス響のアンダーソン集でそんな話聞かされなきゃなんないのって??というのも、その MCP のとりわけインストゥルメンタルの分野を代表する作曲家こそ、このルロイ・アンダーソンじゃないかと思えるからだ!!♪アンダーソンならではの、ユーモラスでどこかほのゞとした“旧き佳きアメリカ”を存分に感じさせるこれら楽曲群を聴いていると、徒然にあのノーマン・ロックウェルの画集を紐解いているような錯覚に捕らわれる…アメリカの庶民の哀歓を心温まる筆致で描き続けた―むろん人種差別など社会風刺に向けられたその鋭い眼差しも忘れてはなるまいが―彼の諸作と、基本的に“性善説”というか、人の心の善意や正義を真っ直ぐに信じ、眩しいほどのオプティミズムに彩られていた当時のアメリカ大衆の“気分”を象徴するかのような、ピュアーでロマンティックでヒューマニティに溢れたアンダーソンの音楽とは、表裏一体の関係にあるような気がしてならない―♪アンダーソン集としては DECCA の自作自演集や、自身関わりの深いボストン・ポップスの RCA 盤が名作の誉れ高いが、当盤での律動的な演奏もまた素晴らしい―リラックスしてどうぞ!! トランペット吹きの休日~ルロイ・アンダーソン・ベスト 関連情報
John Corigliano: Of Rage and Remembrance & Symphony No.1 - Leonard Slatkin (Audio video)
Faces of Classical Music http://facesofclassicalmusic.blogspot.com/ • John Corigliano (b.1938) 1. Of Rage and Remembrance ...
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