大河ドラマの予習として読みました。可もなく不可もないそんな内容。続編として京都時代の八重を描いたもとの、従軍看護婦として戦う話の3部作です。当巻で思ったことは戦争で敗者になることの辛さは、特に庶民や女性など弱者に犠牲が付きまとうことです。会津での戊辰戦争を女性の視点でとらえた新鮮な話でした。 小説・新島八重 会津おんな戦記 (新潮文庫) 関連情報
面白く読んで、読後しばらくして、三部作の完結編だった、と気づいた。つまり、それだけ完成度が高い、と言えるのではないか。とは、自分の間抜けの自己弁護か…。新島八重(子)さんに関する本を読んでいくと、彼女の人生は、会津時代が背景にあるとしても、京都に移ってから、真の意味で「ハンサム・ウーマン」になっていくのだと、感じる。本書は、説明調、時代考証に走りがちで、小説として「読ませる」部分が弱く感じる新島八重(子)を題材にした多くの小説の中で、時代背景をふまえつつ、小説として読者を惹き付け、楽しませるという点で、出色と言って過言ではない。次のページ、先が気になって、なかなか本を閉じられず、一息に近い勢いで読んでしまった。206ページの間違いは、ご愛嬌。新島八重(子)と深井英五に接点があったとは!主人公を取り巻く登場人物にも興味を持たせるなんて、うまい作家だなぁ。 小説・新島八重―勇婦(ハンサム・ウーマン)、最後の祈り 関連情報