フィンランドとグリーンランドの自然に触れながら、
地球温暖化について考える本です。
写真はきれいだし、
宮崎あおいちゃんはかわいいです。
ただ、ちょっと本の構成として読みにくいかも?
写真集みたいなページもあれば、縦書きの文章が続くページもあります。
この本の伝えたいことって、文章で書かれたページにあると思うので、そこが
もう少し読みやすく工夫されているといいのに。。ちょっと残念です。
「あいのり」というTV番組で、しばしばメンバーが立ち寄った場所で起こっている問題に直面し、それに対する意見を日記に書いたり、ディスカッションする場面があるが、この本の内容もそれに近い。
場所はインド。特にページを割いているのが、物乞いやケガを負った子供に出会ったとき、どうすればいいか。
『(ケガをした子に)お金を上げれば指を切断せずに済むかもしれない。でも、渡したお金を親が別のことに使うかもしれない。また、その家にだけお金をあげれば近所の人にやっかまれるかもしれない。あるいは他の家にもケガをしている人がいて「うちにも」といわれるかもしれない。結論は、出ませんでした。』
僕も経験したが、初めてこういった地域に行くと、驚くほど子供らが集まってきて「お金くれ」「おみやげを買ってくれ」とせがまれる。相手をしてたらきりがないので、どうすることもできず、結局は逃げるしかない。旅行を続ける上でそうするしかないのだが、「本当はどうすべき?」という問いに答えるのはとても難しい。考えすぎると、外国人である自分がそこにいってよかったのかというところまで考えてしまう。
『結局、誰かに答えを求めてしまうだけで、自分も何もわからないんですね。でも、日本にいたときの考えのままで帰るのはやっぱりおかしい』
海外に行くこと(特にツアーではなく、現地の人と接しながら行動する個人旅行)の意味って、現地の人と出会い、そこでの経験を自分の考え方や価値観に響かせること。これに尽きるのかなと。それだけでもニュースの見方や、物事に対する考え方など少しずつ違ってくるハズ。 読み終えた後、観光地をまわるだけじゃない旅の意味を改めて考えさせられた。
表紙の
宮崎あおいがインドの子供たちの間で見上げているショットは、今まで見た女優の写真の中でも一番心に残るものかも。中にあるたくさんの写真もかなりいい。