彼で無いと描けない&醸し出せない アンニュイなラブソングの世界。例えば 浅川マキ が 唯一無二の世界を作っているように、下田逸郎も またしかり、であり、ハマッた人は 永く根強いファンになると思う。本当は、”飛べない鳥、飛ばない鳥”のアルバムに 本来の彼の世界があるとも思うのだが、このアルバムの頃は 若い女性に より受けるポピュラー性を持たせた、ような気がする。いずれにしろ、セクシー、とか踊り子、とかにより 彼の名前が より広く知られていった訳であり、その意味では、まずは 彼を知る初めてのアルバムとしては、ベストかもしれない。値段も安いし!!笑。
豊川海軍工廠の大爆撃が長崎と広島の原爆の間にあって意外とクローズアップされていないという事実は今回はじめて知りました。
その豊川が舞台です。そのため自治体などの協力体制もあり、爆撃や慰霊祭のシーンはかなり迫力があります。
また主役のふたり、秋吉久美子さんはこの映画が初主役で初ヌードらしい。下田さんは東京キッドブラザースの「
黄金バット」などのミュージカルの音楽担当してましたね。この映画でも音楽担当です。
この上映まで長い期間かかったというのは映画をみればわかると思います。自治体の趣旨とちょっと違ったものになっていたのでしょう。しかし主人公の母が乗り移ってどうしても会いたい人に会う、という設定を「能」の形そのままに再現しました。最初と最後が対になっていると思います。魂はその人のことを思い出してくれる人がいるだけで永遠に不滅なんですね。素晴らしい。
下田逸郎さんが気になって、でも、なにから聴いていいのかわからないまま出会った一枚でした。ずっと聴いてます。世代は違うんですが関係ないですね。なつかしい、気持ちいい場所に連れていってくれる曲ばかり。「心にしみる」って感覚をひさしぶりに堪能できた、そんな作品です。