『ブラックジャックによろしく』よりも、僕は断然おもしろかった。なぜか、それは、主人公が現実にまみれながらもヒーローを「目指している(けっしてヒーローではない!)」ご都合主義的な理想主義の面と、日本的組織の宿命が描かれており組織が描けている点だ。
織田裕二主演のドラマ『踊る大捜査線』や『
機動警察パトレイバー』を思い出させる。とりわけ、現場で戦う朝岡龍太郎と、医局という組織の頂点を目指す助教授の加藤晶の関係は、警視庁の高級官僚室井管理官と現場の刑事である青島の関係を彷彿とさせる。また室井よりも、泥にまみれて「取引」を知っている加藤助教授には、興味がわく。
僕は『ブラックジャックによろしく』はいいマンガだとは思うが、どうも好きではなかった。それは写実主義とロマン主義の対立(いいすぎか?(笑))なんだと思う。写実主義やリ
アリティー重視の作品は、好きじゃない。小林多喜二の『蟹工船』などが労働者階級の悲惨訴え、現実を変えるための『手段』であったのと同じ。物語のうそくささとご都合主義が消えてしまっている、そこがつまらない。日本の医療の限界点に、主人公は立ちすくみ泣くだけで、実際に組織に挑戦する物語のダイナミズムが主テーマではない。でも、僕は現実ならば現実で見たほうがよくて、エンターテイメントにそれを求めないタイプなので、この『医龍』が好きなんだと思う。うそっぽいが『ゴットハンド輝』が超好きなのもそう。それに、ちゃんと組織力学が描かれている点は『白い巨塔』にも通じる。そして、チームという視点を描いているのは、僕が知る限りでは、この作品が初ではないかと思う。
もうひとついうと、この加藤助教授、すげーかわいい(笑)。絵柄が凄い好きなのもあるが、プライドが高い女性って、かっこいーよなー。
TVドラマも最高なんですが、サントラも最高です!どんだけ力入れるねん!?って感じでした。どの曲も好きですが、僕もBuilding The Churchはカッコいい感じで好きだし、ベタにAestheticも癒し系で大好きです!ぜひ映画にしてもらって、またサウンドトラックを作って欲しいです。
澤野弘之さんは天才だ!
「医龍2」からシリーズを通してアルバム冒頭の新曲は、ストリングスを大胆に生かした魅力的な曲がはいってますね。今回の「医龍4」も、1、2、7が特に光まくってて、かっこよすぎです。音楽がこれだけすばらいしテレビドラマはあまり無いと思います。あと今回の16と17は「医龍1」のバージョンで再収録です。私はこっちのバージョンが好きなので、個人的に嬉しかったです。
ちなみに、医龍シリーズのサントラが好きならPS2ソフト「エースコンバットZERO」のサントラや、映画「ザロック」「ピースメーカー」の音楽を手掛けるハンスジマーさんの曲も好きなはずです。
聴いたこと無い方は是非聴いてみてください。