"冷静と情熱のあいだ" Blu と Rossoは、辻仁成氏と江国香織氏が意気投合して生まれた作品です。(出版社の企画ではないそうです。)
主人公の阿形順正は、学生時代の恋人「あおい」と別れて、
フィレンツェで絵画の修理士の仕事をしながら生活しています。
「あおい」のことが忘れられなくて、付き合っている時に約束した"10年後にある場所で会う"という、恋人同士の冗談とも本気とも取れるような約束を心に秘めながら日々を過ごしていきます。
日々の生活の中でも出会いや別れ、死などが起こり主人公の心を揺さぶります。
江国氏に配慮したのか、辻氏の他の作品に比べると泥臭さが少なく、リ
アリティが感じられるストーリーです。
自分の20代のことを思い出ながら、自分とは明らかに性格の異なる主人公"順正"くんの考えや生活や行動を興味深く読んでいった感じです。
Rossoを購入して、"あおい"さんの10年間の考えや生活や行動を見てみようと思いました。
目下の恋人とはどういうことなのか?と思いましたが、
映画を観てそういう考え方も
アリだなぁ、と思いました。
☆5つの理由は、それぞれの人物の魅力が存分に
出ていると思うからつけました。
井川遥、
萩原聖人、杉本哲太のそれぞれの愛らしさや
空気、また3人以外の川島なおみやオダギリジョーなど
脇を固める人も雰囲気がとても合っています。
全編をとおして柔らかい空気が漂っていて、何回観ても
幸せになる映画です。
主題歌「ZOO」は割と有名かと思いますが、ドラマの方はVHSしか発売されていません。もう12年も前の作品ですが、何が正しいのか分からない、何を拠り所にして生きていけばよいのか分からない、そんな現代だからこそ光り輝くドラマです。出演者も豪華ですし、レンタル店でも徐々にVHSが消えていっている昨今、早急にDVD化が望まれる作品ではないでしょうか。
映画化もされた江國香織と共著である小説『冷静と情熱のあいだ』の作者辻仁成(つじ・ひとなり)が在籍していたバンド「echoes」の一日限りの復活ライブの様子である。
echoesは、「ZOO」が代表曲となっているが、他にも佳作がたくさんある。
それにも関わらず、バンド・ブームと言われた80年代後半から90年代前半の時流に十分に乗り切ることはできなかったと言えるであろう。
ヴォーカルを務めた辻仁成(つじ・じんせい)は、その後小説家となり、『海峡の光』で
芥川賞も受賞し、作家としての確固たる地位を気づきつつある。村上春樹、村上龍の次の世代の旗手として、活躍が期待されている(氏は、詩人、映画監督でもその多才ぶりを発揮している)。
さて、このライブでは、リラックスしたJinseiの貌が見られる。
大人としてのechoesは、このライブをきっかけとしてechoes of youthという新しいユニットに形をかえ、活動を始めている。今後の彼らの活動ブリも期待大である。
曲数が少ないのが不満だが、内容的には満足のいくものである。