まず始めに、この作品は坂田明らと過激なフリー
ジャズを営んでいたYOUSUKE YAMASHITAを期待する人は見ないほうが良いです。エネルギーの塊をぶつけるかのような(肘打ちなどの)激しい演奏内容の時代をくぐり抜けて円熟期に入り、このライブでは管楽器の緻密なアレンジを用いた壮大なオーケストレーションと、これまで築いてきたフリー
ジャズピアニストとしての演奏を見事に融合させています。特に最後の24分にも及ぶRhapsody in blueは圧巻です。随所にビッグバンドならではのオイシイアレンジと、熱いフリーパートをちりばめたガーシュインの名曲。
進化し続ける山下洋輔を見たい方にはぜひお勧めです。