僕は嫌いではありません。某ブログで知り興味を持ったのですぐにポチッと購入してしまいました。コミックを買ったのは10数年ぶりだと思います。
先日観た『ポゼッション』の、破壊力を秘めたオモシロさと倒錯的な美しさは忘れられない。 でも…ソフィー・マルソーと出会い、幸せになり牙を抜かれてしまった(らしい)ズラウスキーの、本作『私の夜はあなたの昼より美しい』も、私はけっこう好き。(ただし…「言いたいこと、はっきり言わんかい!」とツッコミたくなる映画でもあるので要注意!)
音楽は『ポゼッション』と同じくアンジェイ・コジンスキー。 鼓動のようなリズムが、リュカ(ジャック・デュトロン)の不安と焦燥をあおぎ、 リュカとブランシュ(ソフィー・マルソー)の唐突でつかのまの「恋」を物憂いメロディーが飾り、 古いオルゴールのように響くノスタルジックな音がリュカを幼いころへと連れ戻す。
そんなBGMが、ほどよく印象的に流れるこの映画は、基本はシンプルなラブストーリー。 装飾的で抽象的なセリフに、戸惑うかもしれないけれど、ひどく難解ではない(…と思う)。 セリフのリズミカルな掛け合いと、カメラワークが心地よい。
「脳」を侵され、やがて言葉を失い、いくばくもない命と、告げられたリュカ。 残り少ない「言葉の命」を確かめるように話し続けるリュカは、街のカフェでブランシュと出会う。
「愛されたい」「愛が知りたい」という、ブランシュ。 人の過去、未来、心のなか、バッグの中味・・・ 何もかもが見えてしまうブランシュは、超能力パフォーマー。 彼女に期待する周りにも、「透視ショウ」にも、自分自身にも…彼女は疲れていた。
「マドモアゼル?」 「ノン、マダム…。」 ブランシュには初老の冴えない夫がいる。ここでも、ズラウスキーのこだわりは「三角関係」だ(笑)。
ブランシュの夫はホモでもあるし…。ついでに母は「淫乱」…。 リュカもブランシュも幼いころ、親に傷つけられた「心」を抱えている。 やっぱりヤヤコしい映画ではあるが、なぜか…ドロドロとはしない。 むしろ…すべてが軽やかに流れてゆく…。
(とは言ってもフツーではなくて・・・) クネクネ踊り続ける男。唐突なヴァイオレンス・シーン(かなり控えめ)。やっぱりテンション高め、高血圧気味、情緒不安定な人たち。水死体はリアルでちょっとだけ怖い。ダークなファンタジー・テイスト。二日前に死んだという、謎めいた小人のホテルのボーイ。ホテルの管理人は妙に訳知り。ウサギの縫いぐるみは、最後に大きな「着ぐるみ」さんに変身。男爵夫人というおばあさんもフシギ…。 「脳」の破壊が進みつつあるリュカの妄想なのかも…など、想像と分析の余地はたっぷり。
ラストシーンはとっても美しい。これは果たして悲劇なのだろうか? 私にはハッピーエンドに見えた。 砂浜と海と波とふたりの笑顔と接吻と…。そしてすべては海の中へと…。
ブランシュの最後の「透視」は、幼い女の子。 「あなたは最初に愛した人に命を捧げる運命よ。そうすべきなのよ。」 自分に言い聞かせるように告げるブランシュだった…。
・・・ズラウスキーの「心の傷」は癒えきるものではないようで、そこかかしこに「愛」や「幸せ」への不信や恐れが不穏に漂っている。
(「ヘア解禁」と仰々しいですが、別にたいしてエロチックではありません。この映画の官能シーンって、男女の絡みでもキレイだし、「癒し、禊、儀式…」という感じがして、なぜかちっとも生々しくないのです。私はこの映画好きですが…おすすめ度は「微妙」です。)
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