いつも通りさらさらと読みやすく、綿矢さんらしい作品だと思います。私はとても好きです。
「勝手にふるえてろ」や「かわいそうだね?」は、割と軽い
タッチの印象で、そちらも好きでしたが、
今回の愛憎に満ちてやや重く暴走していくストーリーも好きでした。
また、高校生活が舞台の作品というのも、私には10年近く前の「インストール」や「蹴りたい背中」以来で、
そういう懐かしさもありつつ、新しい価値観が織り混ざって凝縮された今回の作品の良さがありました。
『インストール』本編が映像作品として優れているかというと、そうとは言いづらい。
しかし、本作品における特典映像の充実振りは素晴らしく、目を見張るものがある。
このコレクターズ・エディションの購入を考える層には、恐らく神木隆之介か
上戸彩の
ファンが多いと思われるが、十分に期待に応えるだけの内容があることだろう。
特に、今をときめく神木隆之介の成長記録としての価値は極めて高い。
なお、本作品におけるメイキング映像は『
上戸彩inインストール』とは別物である。
簡単に言えば26歳OLの、恋愛のお話しです。
恋愛に奥深さはなく、OLの社会的リ
アリティはゼロに近いです。それゆえ、蹴りたい背中の成長過程である綿矢節、つまり初な作家としての綿矢りさをまだまだ感じることができる作品です。
主人公の純情すぎて軽薄な感情論を中心というか、それのみというくらいな勢いで物語は進行するので読みやすいと言えば読みやすいし、分かりやすいと言えば分かりやすいです。
良作とは言えないが、綿矢りさの作家としての一部分として素直に楽しめると思います。
綿矢りさは、
芥川賞をとった直後ぽつぽつと訳のわからない恋愛小説を遺し死んだかと思っていた。しかし、本作の『亜美ちゃんは美人』で彼女が地獄から這い上って来た。綿矢りさは健在でした!
斬新な視点。三人称ながらあくまでも語り部は坂木ちゃんで、冷静に自分を客観視して「さかきちゃん」と自らをキャラクター化して物語に登場させている。「さかきちゃん」がわざわざひらがなである訳はここにあるだろう。さかきちゃんの一人称視点ではこの小説は成功しなかったと思う。一歩だけ遠くから、亜美ちゃんと自分(さかきちゃん)を語ることで、この小説の均衡は微妙に保たれているという印象を受ける。
よくあるテーマでありふれている人物像と批判されるかもしれないが、それでもその「よくいる現代女子」を描かせれば綿矢りさの右に出るものはいないなぁ、と唸ってしまう佳作。
中々良い無い様でした。
「Amazon.co.jp 限定販売
上戸彩 in インストール (劇場前売鑑賞券付) 」と比べるとメーキングらしい内容になっています。
「Amazon.co.jp 限定販売
上戸彩 in インストール (劇場前売鑑賞券付) 」は、メーキングと言うよりこれから映画を見に行く人の宣伝見たいな感じの無いようでした。
映画を見に行かれた方はこちらを買う方がお得だと思いました。