正直言って最初の15分は断片的な物語が続き、あんまり面白くないというか、『なんだ、なんだ?』と思いながら過ぎてしまいます。でも、これはネタ振りなので、少々我慢しましょう。といっても、それほど複雑ではなく、「あぁ、なるほど」と笑いとともに納得する仕掛となっています。ばかばかしい伏線。でも、観客の予想を微妙に心地よく裏切る。そして、複雑に入り組んだエピソードを無駄なくきっちり詰め込んだ密度の濃さ。それだけでは窮屈になってしまいそうな話も、監督の故郷・香川県でロケした風景と組み合わされると、適度に隙間ができてくる。タイムマシンと言えば、色々な時代を旅することを想像するけど、限られた町内、学校だけ、そして、『エアコンのリモコン』のために時間のつじつまを合わせるくだらなさ。(笑)
時として過剰になってしまう本広克行の演出は、今回は肩の力が抜けていていて、イイ感じに仕上がっています。学生特有の騒がしさが、画面から懐かしさを伴って伝わってくるし、過去と現在を同時進行させた分割画面も面白かった。ただ、
上野樹里、
真木よう子という人気女優を配しておきながら、出番が少ないのが物足りないのだけど、青春の切なさをテーマにしたこの作品にはこれくらいの存在感のある女優さんじゃないと成り立たなかっただろうとも思います。あらかじめ未来が分かってしまうタイムトラベルを切なさの道具に使ってしまうあたりも上手いね。
TVで"聴いて",某デジタル配信で買い,聴いてます。
良い歌です.可愛い歌です.綺麗な歌です。
Aメロと云うのか,最初の方は
上野樹里さんの"のだめ"っぽい甘え声のような感じで,サビに近づくにつれ透明感と伸びのある素敵な歌声に変わっていきます。
上野さん自身の作詞作曲と云うことで,なかなか良いセンス(才能)をしていると思います。
いわゆる「(わりと批判される)最近のJ-POP」の方々よりもずっと良い歌を創っています。
しかし,このわずか2分26秒の歌を800円のCDで買うか? と云われたらちょっと懐に余裕がないと手が出せません。
曲の時間当たりでCDの価値が決まるわけではありませんが,カラオケ(インスト)も入れて約5分。
ジャケットに
上野樹里さんのヴィジュアルも無いですし,「みんなのうた」の映像DVDなんかも無し。
さらにデジタル販売もされている以上,CDのみでは高いと感じます。
と,云うよりも,そもそもCDで売る気はあまりないのかもしれませんね。
とにも角にも大好きとしか言いようのない作品です。ともすれば殺伐とした作品の多い昨今、文句なしに幸せで、人を愛したくなる、大事な人にもっとちゃんと気持ちを伝えたくなるような作品です。
潤君が持たれている今までの強気で、強引なイメージを微塵も感じさせない繊細な演技で、僭越ながら「潤君。。。成長したな。」なんて思ってしまいました。
上野樹里ちゃんも本当に素晴らしい。彼女だからこそ成立したファンタジーだと思います。
結末は絶対いうべきじゃない作品ですが、何度でも見に行きたくなります。私は6回見ました。そしてDVDになるのを今か今かと待っていました。江の島の美しい景色とともにずっと大切にしたい作品です。