この作品は、「女スパイ」の代名詞ともなった「マタ・ハリ」ことマルガレータ・ツェレの処刑場面から始まる。
著者は、膨大な資料を基に、オリエンタル・ダンサーかつ高級娼婦であった彼女が、戦争という異常な時代の中で、いかにしてスパイに祭り上げられていったかを詳細に綴っている。
巻頭にある彼女の言葉が印象的だ。「（前略）私のまわりでは、何もかもだめになろうとしており、誰も彼も背を向けています。その人のためなら、火の中もくぐる思いだった人までも（後略）」
「その人」というのは、最後の恋人とされるヴァディム・ド・マスロフをさしているのだろうか。
たった一人で裁判を闘い続けた彼女が、最後に処刑に臨んで見せた凛とした姿は、女性ながら雄々しくさえある。
後に、フランスの二重スパイであったマルト・リシャールが証言しているように、「マタ・ハリ」は無実であった可能性が濃い。
戦争がいかに無実の一般市民を巻き込んで、悲劇に導いていくか考えさせられる内容である。

外国製なのでちょっと心配でしたが、日本語の説明書もあり、大丈夫。
クロスステッチキットを探していましたが、なかなか気に入ったのが見つかりませんで。
布のカウントとか図案の難易度とか条件もありますので・・・・・
そこで、我が家の愛猫　ロシアンブルーにそっくりなこのキットを見つけました。
まだ、刺し始めていないのですが、出来上がりがすっごく楽しみです。

写真家も俳優さんもどちらもお気に入りなので、写真集で
どんな感じになっているのかと思い、興味本意で購入。