アメコミ原作バットマンの新シリーズ。
映像はそこそこ。
フィルムグレインは一部の暗部シーンを除いてさっぱり取り除かれています。
のっぺりとした映像に仕上がっている。
良くも悪くもワーナーのVC-1らしい画質です。
シャープさは良好で輪郭も丁寧に出ている箇所が多い。
動きのあるシーンで破綻する事もなく、暗部シーンの諧調は頑張っている。
解像度を感じる事もでき、色調も悪くないのですが、のっぺりとした画質のせいで映像の立体感に欠ける印象です。
他のBD作品と比べるとそこそこ綺麗な部類に入るかと思います。
★3〜4の間といったところ。
もう少しフィルムライクな質感が欲しかったです。
音はよいです。
とにかく全体の鳴りがよく派手。
重低音は響きのある音になっています。
ただ稀に音が軽く浮くような箇所があるのですがこれは仕様でしょうか。
高音は綺麗に出ていて伸びのある音。
サラウンド感は十分に感じる事ができます。
場面場面に置いての音の位置が正確で臨場感に溢れる音。
セリフ部分も大変クリアで鳴りの強い効果音などにかき消される事もありません。
音質面では十分満足できます。
内容はバットマンの誕生を描いたアクション作品。
今までのバットマンシリーズとは一線を画した作品です。
アメコミテイストが薄れ、コミカルな演出も控えめに。
シリアスな展開で等身大の人物を描いていきます。
派手なアクションシーンの出来の良さもさる事ながら、脚本がとてもよい。
尺の長い作品ながらこのしっかりとした脚本のおかげで全くダレる事がありませんでした。
ゴッサムシティなどの作り込みもすごい。
それぞれ登場人物は個性豊かですし、役者の演技も秀逸です。
ラストは綺麗にまとめながらも、しっかりと続編へのアプローチもしてあります。
自分は元々アメコミ作品と相性悪い事が多いのですが、このバットマンは大変好みな作品でした。
特典はインムービーエクス
ペリエンスの他、HD画質で続編ダークナイトのプロローグ映像、アート
ギャラリーや機密ファイル、SD画質でメイキングやドキュメンタリー、パロディなど盛り沢山。
インムービーエクス
ペリエンスは所謂PinP機能に近いもの。
音声解説ではなくムービー解説といった形で本編を見ながら楽しむ事ができます。
続編ダークナイトのプロローグはビスタサイズで出来もよくファンなら必見。
また機密ファイルというバットマンのアイテム紹介は出来がよく楽しめました。
画質面はワーナーらしい質ですが、音質面、特典は満足できる作りですので、作品のファンなら是非。