ソカバンのみならずサニーデイ、ソロを含めた曽我部さんの全作品中一番強いエネルギーを感じます。
シンプルでわかりやすいロックを鳴らしたキラキラ!ハピネス!でソカバンは日本のラモーンズになるんだと勝手に思ってましたが、予想は見事に裏切られこんなに素晴らしいアルバムが…
前二作と比べると収録時間は倍近くなり曲調もバラバラな15曲ですが、鍛えられたバンド力と曽我部さんの力強く優しい声が中心にあるだけでちゃんとソカバンのアルバムになってます。約70分の長さも全然気になりません。
「ロックンロール」「胸いっぱいの愛」でロックにしかない正体不明のよくわからないエネルギーの渦を感じたり、「夜の行進」で24時「
サーカス」でMUGENのサニーデイを思い出したり、「たんぽぽ」で戦前ブルース聴いてる気分になったり…とにかく今回は歌詞が本当に凄い。
最後の「満員電車は走る」が終ったとき曽我部さんの音楽聴き続けていて良かったなと強く思いました。
前作『曽我部恵一BAND』が名盤だっただけに、本作は失速気味というか年末商戦に合わせて無理してリリースした感が…。
打ち込みを積極的に使っているのだが、ソカバンとはどうにも噛み合っていない。
特に「LOVE STREAMS」なんて退屈すぎて聴いてられない。
曽我部氏のセンスが90年代で止まったままなので(失礼。でも10年前の『LOVE ALBUM』の方がよっぽどカッコイイっす。SUGIURUMNのお陰?)、老婆心ながら申し上げますとピコピコ系の音は前作くらいに抑えたほうが丁度良いと思われます。
ヒップホップを意識した意欲作「そして最後にはいつもの夜が来て」、『世界のニュース』のカッ
プリング曲のリメイク「雪」などそれなりに聴きどころはあるが、こういうのはソロでやれば良いのでは?
個人的にはもう一度ノリノリでロックンロール!!なソカバンが聴きたいなあ。