笹山鳩さんのまっすぐ通る声が印象的。

戦前歌謡の持つメロディの不思議な安心感と
耳馴染みの良さは、作業の邪魔にならないので
最近はなにかしているときのBGMはいつもコレです。

お気に入りは『僕もう我慢できない』と『蜜蜂の唄』。
気づけば、アリアリアリヤ〜♪と口ずさんでしまう中毒性の高さです。

歌詞カードの漫画も必見！

なんと言っても
知る人ぞ知る漫画
演歌歌手・渋崎健シリーズ(シブケンシリーズ)が
コンプリート(作者もビックリらしい)

高倉健、演歌、絶倫の
キーワードから掲載誌に合わせて誕生だそうで
めちゃくちゃなところがおもろいです。
掲載時から色物だった気がしますけど
絵を見てると昭和〜って感じで
シブケンさんの歌っている演歌が聞こえてきそう

見開きは書き下ろしカラーイラスト
話と話の間のページにはイラスト入
これだけ収録されてこの価格は買いです。

｢イマージュクラブ｣掲載
　愛と青春のハミガキ
　南方熊楠美少年談義
　美少年へのラブレター
｢バディ｣掲載
　明後日に向かって撃て
｢サムソン｣掲載
　ふるちん親父
｢さぶ｣掲載
　オソリソリ
　オランダ少年悶絶篇
　初音アパアトの十一月
　甘い生活
　演歌歌手・渋崎健シリーズ
　　男の花道
　　男泣かせの日本海
　　夕日が俺を呼んでるぜ
　　おやじの味
　　男の宝
　(収録順不同)

帯に雁須磨子、志村貴子　両氏大推薦　とあったよ

すげぇ

一気に超えちゃったよ・・・って感じ

FFとかあったし　トホホ

お勧めって・・・否・・・危険だから・・・

　復員兵の熊の如き巨漢、黒田門松は無銭飲食先の屋台で元上官の川島に再会する。
　虚無を抱え、朝から酒浸りのインテリ川島とそれを気遣う粗野だが生命力溢れる門松の戦後闇市ロマン。
　
　月刊コミックビーム誌2013年9月〜2014年3月号連載分収録。

　今作で初めて山田参助氏の事を知りましたが、かつての名絵師バロン吉元氏をもっと軽妙闊達にしたか如き名画に唸らされました。
　登場人物の多くは、女性はパンパン(売春婦)、男性は兵隊上がりのヤクザが闇屋。
　売春宿やバラック、廃バスをねぐらに、進駐軍の残飯で作った雑炊がご馳走と言う厳しい時代を描きながら活力溢れ、時々挿入される人間の運命が残酷なまでに変わってしまう瞬間の説得力にも驚かされる素晴らしい内容です。

　男性同性愛誌の出身ながら、女性のコケティッシュな描写も非凡で、玄人が注目する画力を持った知る人ぞ知る存在だとは後日伺いました。

　作者の異様なまでのこの時代への拘りは自ら疑似昭和歌謡ユニットを率いている程。
　最近の漫画では珍しい清濁併せ呑む気骨とユーモアにも溢れた作品。
　登場人物達のまるでその場で息をしているが如き存在感にも圧倒されます。

　大いにお薦めです。