タイトルからしてイロモノっぽい本作ですが、意外や意外(伯方先生ごめんなさい)ガチ!なエンターテインメント小説であります。
ミステリー要素は大味にして薄口といいましょうか、途中までミステリーを読んでいることを忘れてしまうくらい。
プロレス業界をめぐる人間模様が描かれ、これが実に興味深い。実質主役のミサイル君をはじめ、それほど出番のない脇役レスラーたちも実に人間臭くて、そして、かっこいいんです。
犯人が初めから丸わかり……丸分かり過ぎて、かえって隠し玉の大トリックでもあるかと疑ってしまったくらいですが、クライマックスの試合の盛り上がりっぷりが上手にカバーしてくれました。
残念なのは
タイトルや表紙やキャッチコピーの印象と違って、ヒロインつくしの見せ場が意外に少ないこと。ヒロイン押しは出版社の意向かな? 物語を引っ張っていくのは戦う男たちのドラマでした。
町の平和を破壊する奴らは、鍛え抜いた身体で叩きのめす!
難しい理屈など無い!捕らえられた仲間を助ける為に、
街に蔓延る悪党共を殴り蹴り倒しながら、悪のボスを成敗する!
オールラウンドの強さを持つ熱血青年、アクセル。
紅一点にして悪を取り締まる婦人警官、ブレイズ。
肉弾戦は俺に任せろ!マッチョなプロレスラー、マックス。
小さな身体で兄貴を救うぜ!さらわれたアダムの弟、サミー。
四人のキャラクターから自分好みの相棒を選択して操作だ!
一世を風靡したファイナルファイト系の横
スクロールアクションですが
それよりも多彩な技で構成され、方向キーやボタンの組み合わせで
様々な攻撃を繰り出せ、悪党共を薙倒していく感覚は
ファイナルファイトにも勝るとも劣らない面白さと快感に溢れています。
オプション画面で難易度や残人数も変えられるので、
アクションはどうも苦手…という方にも嬉しい仕様の他
対戦モードも設定されているので
「俺のムキムキマックスの強さを見せてやる!」
「いいえ!私のブレイズでのしてあげるわ!」
と言うようなプレイも出来ます。(笑)
ただ、メガドラパッドの使用年数的個体差によるのかもしれませんが、
3ボタンパッドだとすこ〜〜し操作し難い(思うように動いてくれない)と
感じる時がありますので、6ボタンパッドをお持ちの方は
そちらでプレイされる事をお勧めします。
未プレイの方、この機会に購入されて
画面の中の悪党共を叩きのめしてみてはいかがでしょうか。