前作「WONDER」で、収録話が中抜きされたコミックスが発売されるという編集部の冷たい仕打ちを受け、一方、跳ばされた話を収録したコミックスの発行を促したファンの存在を知り、次はどんな話を書かれるのか、一抹の不安とともに期待して待っていたところ、ご自身が青春を送られた時代へのタイムスリップもの。前作の連載がかなりの長期にわたったので、リラックスできる仕事がしたかったのか?
あとがきにありますが、最終話執筆中にクモ膜下で倒れられたそうです。話の流れに違和感は感じませんが、そういわれてよく見ると、線が微妙に違っている気が。
これからはお体ご自愛しつつ、執筆活動を続けていただきたいと思います。
前作の「事件」のこともありますので、これを目にした先生のファンの方で、まだ買っていない方は、是非ご購入ください。別マ時代からの
タッチというか独特の味わいは健在です。
前作「WONDER」で、収録話が中抜きされたコミックスが発売されるという編集部の冷たい仕打ちを受け、一方、跳ばされた話を収録したコミックスの発行を促したファンの存在を知り、次はどんな話を書かれるのか、一抹の不安とともに期待して待っていたところ、ご自身が青春を送られた時代へのタイムスリップもの。前作の連載がかなりの長期にわたったので、リラックスできる仕事がしたかったのか?
あとがきにありますが、最終話執筆中にクモ膜下で倒れられたそうです。話の流れに違和感は感じませんが、そういわれてよく見ると、線が微妙に違っている気が。
これからはお体ご自愛しつつ、執筆活動を続けていただきたいと思います。
前作の「事件」のこともありますので、これを目にした先生のファンの方で、まだ買っていない方は、是非ご購入ください。別マ時代からの
タッチというか独特の味わいは健在です。
アンセルメは「展覧会の絵」をモノラル時代を含めて1947年、1953年、1958年、1959年と4回録音しています。1958年の3回目の録音のLPはアメリカでは発売されましたがヨーロッパと日本では発売されず、のちにマスターテープからCD化され国内発売もされていましたPOCL-9704(448 354-21)。今回のSACDは1959年の録音でAnsermet指揮/L'Orchestre de Suisse Romandeの演奏、ホールはVictoria Hall、プロデューサーはJames Walker、エンジニアはRoy Wallaceと、3回目の収録時とまったく同じホールとメンバーで行われていますが、この二種類の盤は聴いてみますとかなり違います。1958年盤は1959年盤に比べて響きが少なく聞こえますが弦の音はボウイングを感ずることができるほどリアルで且つ濁りが少なく、管楽器も打楽器の音も鮮鋭です。この時期の録音としてはステレオ感を強調することなく、落ち着いた録音だと思います。なぜ一年後に再録したのか、その真相はわかりませんが、日進月歩の収録技術、ステレオ感や響きの取り入れ方、ホールのオルガンの魅力を加えたいなどの要素に触発されたことが考えられます。
この1959年のSACD盤では、注意しないとわからない程度にテープのヒスノイズを残していますが、マスターテープの情報をぎりぎりまで活用するマスタリングの姿勢のあらわれだと感じまじました。1958年盤に比べて演奏空間を感じさせるように響きが取り入れられ、オーケストラ全体から発散される音に押される感じがあります。また、終曲の「キエフの大門」の後半に普通は使われないオルガンが付け加えられています。最近のデジタル録音のように超低音域まで延びた締まった音ではありませんが、オルガンが出てくるとその重い響きに圧倒されます。ただ大きな音が出てくると他の音がマスクされる現象のために、オーケストラの各パートの音を明瞭に聞き分けにくくなるのは人間の生理現象ですから仕方のないことでしょうが、聴き手の個人差がありますから聞き分けはチャレンジのしどころかもしれません。SACDフォーマットに基づく、周波数帯域、過渡特性、ダイナミックレンジの優位性を感じさせる録音空間の雰囲気を味わえます。アナログ録音の内容を丁寧なマスタリングでSACDに活かし切っていると感じました。
既にESSS90066で実現できていますが、今後はDDD収録のマスタ音源が制作から年月を経て著作権の関係も楽になってくるでしょうから、それらの音源に基づくSACDを制作する機会を求めてほしいものだと思っています。