前巻の最後で大きめのミッションが終わり、ぞんざいズはまったりしつつも
新しい冒険へと向かっていく巻です。
今巻では前回関わったルーフェリア神殿絡みのイベントと、同様に
前回に知り合ったちみっ子王族・ホーリエルに関わるクエストの
二本立てとなっております。
前者のクエストでは、このシリーズで初めての即死攻撃持ちの
蛮族が登場し、ぞんざいズの面白い反応を楽しめます。
後者のクエストは
メッシュ絡みのイベントとなり1巻でのジークと
メッシュの掛け合いを複線とした意表を突く展開を楽しめます。
他の方のレビューでも言及されてますが、この作品のGM(作者)は
取りこぼしがないというか作中の要素を上手く絡めたマスタリングが
秀逸で、何度も読みたくなる独特の楽しさがあります。
NPCキャラの個性もそれぞれに味が有り、ぞんざいズの強烈な
個性が独りよがりになることなく噛み合っているのも魅力の一つだと
思います。
また今巻ではホーリエル、ルー、リアと、嗜好が中年・動物好みの
今GMにしては女の子NPCの登場率も高く(ルーとリアは前半に少しだけの
出番ですが)、今までよりもやや華やか(?)となっております。
華やかさに興味のない方でも、いつも通りのテンポの良さとやや
ブラックなコメディなど、安定した面白さがありますのでお勧めです。
あの曲やこの曲をやってほしかったというセットリストに対する不満や、DVDの仕様に関しても日替わり曲の別バージョンや「ミス○○コンテスト」、「Berryz
美術館」の他公演時の模様をなぜ特典映像にしてくれなかったのかとか、小言は言おうと思えばあるのですが…。もう、パフォーマンスが十分に素晴らしいので特に減点対象になるような不満はないです。歌唱力、ダンス、MC、キャラ、ルックス、楽曲、どれも一定水準をかるーく超えて、それをライブ中ずっと安定供給してくるので文句つけようが無いですよ。本当に。
全編素晴らしいのですが、あえて個人的盛り上がりポイントをあげるなら、「君の友達」と「雄叫びボーイ WAO!」です。どちらも、曲のアレンジが若干変化したライブ仕様になっています。「君の友達」はアウトロがCDではフェードアウトでしたが、ライブではピアノのミニマルっぽい旋律が加わっていてものすごく美しいです。ダンスも浮遊感がありつつ、なめらかな振りで楽曲にものすごくマッチしています。衣装も白のワンピースに蝶形の銀ラメが散りばめられているもので、こちらも非常に曲にマッチしていました。曲アレンジ・演出がトータルで素晴らしい、個人的本ライブハイライトの一つです。「雄叫びボーイ WAO!」はアンコール一曲目。こちらはイントロが元曲と異なり、雷音→ドラムフィルでいきなり曲が始まる感じです。このイントロが始まると同時に、ステージ中央奥から大きな影(熊井ちゃんw)がステージ中央最前まで突っ走ってきて、「oh WAO! WAO!〜」て歌われる迫力には、もはや見ている側は呆然と立ち尽くすしかありません。本当に素晴らしいです。
そして、佐紀ちゃんのバースデイサプライズも収録されています(
スタッフロールが流れて終わりではないので、停止しないようにご注意を)。どんな様子か知らない人にはネタばれになるので詳細は言いませんが、ファンは涙なしには見れないです。
佐紀ちゃんバースデイシーンも含めると約120分の収録になっていて、特典映像が無くてもボリューム的にそこまで不満はないです。そして、繰り返しになりますがやっぱりパフォーマンスが圧倒的。他アイドル、どころか日本ポップミュージック界のいろんなアーティストと比べても普通に平均値は上回っていると思うので、アイドルというカテゴリの中でそんじょそこらのグループと比較して評価してたら★5つじゃ全く足りないです。まあ、とにかく素晴らしいです。