1994年
真田広之、
小泉今日子主演でTBSで放送されたドラマのシナリオ。本文は完全なシナリオ形式で書かれているが簡潔で無駄のない文は慣れていない方にも読みやすいと思う。
動作説明とかセリフにつけられるカッコ書きが、はじめ煩く感じられるかもしれないけれど、役者はこんな指示に従ってセリフを言ったり、表情を作ってるのかとか分かって面白い。
平凡なサラリーマンの身の上に起きる数々の不幸な出来事。大事件は起きないけれど、ひとつひとつの出来事が他人事で済まされない。
それ故、話はコミカルに、ときにペーソスを漂わせながら描かれていて笑わせられるのに、何かがもやっと心にひっかかる。先が知りたくてどんどん読み進めてしまう。
シナリオに特化してみると、池端さんの書かれるシナリオはセリフとト書きの分量バランスがとても優れていて、良質なシナリオの教科書のよう。シナリオを学んでる方にはとにかくおススメ。
本を読んでドラマに興味を持たれる方もいるかと思うけれど、自分が調べた限りでは、残念ながらDVD化などされていない。ただTBSのオンデマンドではみられるようなので、環境がおありなら視聴可能だと思う。
タイトル曲は、井上陽水と発売当時にソロデビュー直後だった奥田民生の共作です。
シンプルな中にひねりのある楽曲、
小泉今日子が自ら進んで歌っていると伺えるボーカルにより、上質なポップスに仕上がっていると思います。個人的には
小泉今日子の音楽作品ではこの曲が一番好きです。
また、この曲の奥田民生によるセルフカバーは「ショッピング(井上陽水奥田民生)」FLCF-3679に収録されていますので、興味のあるかたはこちらもどうぞ。