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とにかくカラフル、めちゃくちゃキュート。おもちゃ箱をひっくり返したみたいにキラキラしてる嶺川貴子のデビューアルバムです。収録曲のほとんどがカバー曲で聞き覚えのある曲ばかり。それを嶺川さんが歌います。素晴らしいに決まってますよね。特に「風の谷のナウシカ」はひどい。それはズルです反則です。可愛すぎると思います。
僕たちの洋楽ヒット Best Of 50’s 1950~59
現代のように各人の音楽の関心が個別分散化されている時代とは対照的に、1950年代は日本人皆がラジオを通して同じ音楽を聴いていた時代でした。流行歌と呼ばれた歌謡曲もそうですが、海の向こうのポップスも洋楽というくくりで日常的に愛聴していました。
日本にロカビリーブームをもたらした「ロック・アラウンド・ザ・クロック」に始まり、プラターズの名唱「オンリー・ユー」の美しいハーモニー、ハリー・ベラフォンテのカリプソ「バナナ・ボート」も懐かしい曲です。
パット・ブーンの情感たっぷりの甘い声が魅力的な「砂に書いたラヴレター」、映画音楽の代表ともいえるフォー・エイセス「慕情」も舞台となった香港チックな伴奏が面白く感じられます。
レス・バクスター「アンチェインド・メロディ」は映画『ゴースト』でも挿入されてリヴィヴル・ヒットとなりました。ナルシソ・イエペス「禁じられた遊び」は、ギターを練習した者は必ず弾いたものでした。ドリス・デイ「ケ・セラ・セラ」も大ヒットしました。
デビー・レイノルズ「タミー」を聴きたくてこれを入手したわけです。これほど愛らしくて夢見心地の女性心理を歌った曲ないでしょう。これぞオールディーズの名曲です。
プラターズ「煙が目にしみる」、ビクター・ヤング「エデンの東」、コニー・フランシス「カラーに口紅」、ダイアモンズ「リトル・ダーリン」、アントン・カラス「第三の男」、どれも珠玉のオールディーズでした。
リーフレットには、全曲の解説、歌詞、対訳が掲載してあり、親切な編集です。
Best of
エディ・コクランは、懐古趣味《オールディーズ》でククられるべきではないミュージシャン。
ミュージシャン好みのミュージシャンっているけど、コクランはまさしくソレ。彼の場合は、ロカビリー、ロックンロールという範疇にとどまらず、パンクやオルタナ系のミュージシャンからもリスペクトされた。
その理由として…、とにかくリズムがゴリゴリしてカッコいいこと。特に、ローノートを主体とする歯切れの良いリフ・ワークに頭を撃ち抜かれたブリティッシュ・ロックのギタリストは枚挙にいとまがない。
加えて、音楽的には何ら関係のないことだけど、21歳の若さで星になってしまったことも熱狂的フォロワーをつくる要因となっているのではないだろうか。
オリジナルが存命のうちは完コビとかしにくいもの。優れたDNAを失わないようにしようという生物学的な欲求なのかもしれない。
本アルバムは、そんなコクランの魅力を余すことなく伝える一枚。ロックを真面目に勉強する若者に聴いてもらいたい。