DocumentaLy(初回限定盤A)CD+DVD+豪華ブックレット
これまでの作品以上に山口一郎の心理描写を楽曲として表現できているように感じました。
活動の拠点を北海道から東京へと移してから感じた孤独や閉塞感などが描かれており、全体的に暗い作風になっているのが印象的です。
それを収録されている楽曲にも反映させているのが見事なんですよね。
特に、「モノクロトウキョー」は影響が出ていると思いました。
Aメロからサビにおける山口一郎の暗い歌唱と抜け切らない曲展開によって、東京で感じた孤独感や閉塞感を表現しているのです。
サビでシンセやギターサウンドを爆発させる曲展開になっていることを考えると、立ちすくんでいるだけじゃいられないという前向きな決意も含まれているように感じますね。
その他の曲に関しても、一郎が感じた苦悩などの心理が反映されています。
ラテン要素を吸収した新しいサカナサウンドに自身の存在意義を問いかけた歌詞を載せて歌う「アイデンティティ」、部屋に取り残された状況(孤独とも言える)の中で誰かに行かないでと切実な気持ちを訴える「ルーキー」、自分が見せる笑顔は仮面でしかない苦しみが描かれた「仮面の街」、自分の意志とは裏腹に空回りしてしまう心をアコギとシンセによるシンプルながらも深みのあるサウンドで表現した「流線」、人が抱える苦悩は終わることがない様を歌った「エンドレス」、聞きなれた旋律だけど何かを感じることの大切さを歌った「バッハの〜」など・・・
実に生々しい感情がむき出しになっているんですけど、エレクトロを基調として深みが増したサウンドに乗せているため、聞きやすさは健在。
シンセの音使いや浮遊感の演出なども技巧的になっており、息を飲むばかりです。
ラストの「ドキュメント」が素晴らしく、ギターの切ないサウンドとシンセサウンドが壮大な音世界を作り上げています。
民族楽器を髣髴とさせるシンセサウンドも印象的。ラストが‘愛の歌 歌ってもいいかなって思い始めてる’ってなっているのも、前向きさを感じさせてくれましたし。
まさに、タイトル通りの「DocumentaLy」と言える名盤!
SAKANAQUARIUM 2010 (B)(C)(D) [DVD]
サカナクションの初めてとなるライブDVD。
本作は(B)日本武道館、(C)新木場 STADIO COAST、(D)ドキュメンタリーという3本立てです。
山口さんの「ロックのフォーマットを壊す」という言葉を体現した武道館ライブ。(B)
"汽空域(kikUUiki)"の世界を体現したツアーの集大成STADIO COAST。
時系列的には(C)のライブの方が先なので、こちらから見るのがお薦めのようです。(C)
ドキュメンタリーでは、アーティストという華のある世界の裏に泥臭く音楽が
創られていく様子が解説を交えながら刻銘に描かれています。(D)
アンコールのメンバー(家族)紹介をやるまでMCもそこそこにほぼ怒濤の音の連続。
ギターとカオスパッド片手に陣頭指揮を山口一郎自ら中心(指揮者)となって行い音楽が展開されているのがオーケストラを見ているようにも思えました。
音楽Liveから総合演出に昇華していく過程をみれる貴重な作品です。
このツアーの途中で突発性難聴にかかった彼の葛藤や苦労を想像すると感慨深いです。
その後の彼が創る音楽は、また別次元に引き上げてくれています。
壊したり失くしたりしないと見れない世界があるのだと改めて再認識しました。
チームサカナクション、近年稀にみる素晴らしいチームです!
SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy -LIVE at MAKUHARI MESSE-(DVD通常盤)
本当に最高です。サカナクション最高です。生でライブ見たいし、演出、歌、メンバーすべてが最高です。これははまります。
夜の踊り子 (初回限定盤)
1.夜の踊り子
最初聞いたときの衝撃は凄まじかった。
だが2回目聞くと、他の方も述べているようにCMで流れている部分への入りが急というか、曲として成立させる為に無理矢理くっつけたように聞こえてならなかった。何回も聞くとだいぶ違和感も無くなったが…
個人的にはキーボードのメロディが大好き。特にイントロ。あれは病みつきになります。
2.multiple exposure
この曲は何より歌詞が素晴らしい。
山口一郎の作詞の才能が抜群に発揮されているように感じる。
これから歌詞の意味をしっかり反芻して楽しみたいと思います。
3.僕と花 (sakanaction remix)
正直、過去に収録されたリミックス曲の中で一番好き。
他の曲のリミックスも聞いてみたい。
そして、何より特典DVDが素晴らしい。
メンバーを見るためだけにライブに行くのではなく、サカナクションの「音楽」やライブの演出を楽しみに行ってる人ならば皆マルチアングルでの収録に満足するはず。
音もライブハウスで聞いてるかのように迫力があって良い。
この特典DVDだけでも充分買う価値があるだろう。
SWITCH Vol.29 No.10(2011年10月号) 特集:福山雅治
ミュージシャン福山雅治の顔が垣間見れます。
もともと長崎から上京したのもミュージシャンになろうとしたから、など
福山さんのこれまでの音楽活動をあらためて知ることのできるインタビューがよかったです。
もちろん新曲の「家族になろうよ」がどのようにして作られたかも載ってます。
たぶん対談相手が井上さんだったから福山さんもリラックスしていろいろ話せたんじゃないかと。
あと、二人がレコーディングのときにかかせないアイテムの紹介もレアだなと思いました。
写真はやっぱりスイッチなのでとても綺麗でした!