1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター (双葉文庫)
1995年に不惑をいくぶんか超えた主婦が(一部を除く)バンドを結成するまでの100ページ余りが起伏の無いストーリーで退屈でした。平凡な主婦の日常(サラリーマンでも目的の無い人生は平凡)なので、そこは仕方ないですかね。でも次第にメンバーが揃ってゆき、第四のメンバーが登場するころになるとページを捲る指にも力が入るほど面白くなってきました。散漫な日常を送っている場合、当人も傍観者もかなり退屈なのですが、目的を見つけ、それに向かって邁進するようになると見る者も俄然面白くなってきます。ラストでスモーク・オン・ザ・ウォーターを唄うところは総毛立つような感動が味わえました。
難点を挙げれば、ヒロインが周りから言われる割には容姿を気にして無くて女性っぽさが無かったこと。かと言って良人や息子に心を砕く良き母親かと問われれば、そうでもなく良人にはただ従順、息子には遠慮がちで母性が強くも無さそうです。
言ってしまえば確かにオバサンなのですが、『パパとムスメの七日間』のパパにイメージがダブって最後まで払拭出来ませんでした。年齢が近いし、女性らしさが乏しい女性なのだから仕方ないのかもしれません。
また、いままでの作品と比べてお笑い度も抑え気味でした。感動のクライマックスに備えて敢えてユーモアを封印したのでしょうか。そうでしたらその目論見は成功していたと思います。
最後まで読み通した時、目頭が熱くなるのを禁じえませんでしたから。
相棒 (PHP文芸文庫)
なぜか怒ってばかりいる土方さん 余裕がないのかカルシウムが足りないのか 小物っぽくみえます 沖田もちょろちょろ出てきて嬉しいけど、本筋に関係ないです。ミステリーとして読むにはいまいち。
ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター [DVD]
期待せずに入手したのだが、夫婦で見てて結構笑えました。
主婦がバンドを組む話。
キャストを見ずに再生したのだが真矢みきの化けっぷりが誰なのか最初気づきませんでした。
黒木瞳の弾けかた
しずちゃんのブリブリ衣装
女優陣の演技の意外性に引き込まれていった感じです。
練習風景があまり描写されておらず、成長の過程を追うことなくステージのシーンに突入したり、
コンビニ店長がなぜコンビニの床で寝てたか倒れてたのかよくわからないシーンがあり違和感がありました。
映画を楽しむというよりも、好きな女優の役回りを楽しむのに適した映画でなはいでしょうか。
でも続編が出たら見たいと思います。
年下の男の子 (実業之日本社文庫)
この話を男性が描いたとは思えないほど、晶子の悲観的な心情、考え方が繊細に描かれていて、思わず感情移入してしまった。特に児島の晶子に対する一途な想いには熱い気持ちがこみ上げてきた。ボクも過去に13歳年上の女性を好きになって告白したことがあるが、児島ほど一途な気持ちや強引さはなく、告白を断られた時点で諦めてしまった。実際その彼女も晶子と同じように、常識的に有り得ない、世間体が気になる、年をとってから嫌われるのが恐いと思っていたのだと思うが、そのときのボクにはそんなことを考える余裕がなかったから、とても参考になった。
土井徹先生の診療事件簿 (幻冬舎文庫)
暇な警察副所長の令子さんと動物と話せる獣医さんが、事件を解いていく物語ですが、ほとんどは獣医の土井先生が解いていて、令子さんがそのおかげで株を上げるでもなくただ、淡々と続いていきます。
お話としては、面白いのですが、さらりと読めすぎて残らないかな?と思いながら読みました。ただ、最終章の”警官殺し”は、ようやく令子さんの仕事が始まったなと思えて、彼女のこれからを想像できて面白かったと思います。
続きはないのかも知れませんが、ここから始まる物語だなと思いました。