らぶきょん~LOVE in 景福宮 (27)(完) (ウンポコ・コミックス)
長年読みつづけた作品でしたが、最後はあっさり終わりました。
政略結婚してお互い本当に好きになるまで、じれったさやせつなさ入り混じり楽しかったですが、罠に嵌められ離婚してからがずるずる長かったです…汗
でも若者中心のストーリーと、どろどろした権力争い、もし韓国に王室が存在したら…いろんな世代の興味をひけた作品だと思います!
キッチン (角川文庫)
「彼女たちは幸せを生きている。どんなに学んでも、その幸せの域を出ないように教育されている。たぶん、あたたかな両親に。そして、本当に楽しいことを知りはしない。どちらがいいのかなんて、人は選べない」。
吉本ばななの出世作。一世を風靡しただけのことはある。研ぎ澄まされたセンスと、後半へ行くにしたがってちょっとあり得ないなと思われてくる多少無理なストーリー展開に包まれ、文学の普遍的なテーマである、生と死、孤独や愛などが、深刻になり過ぎないくらいの加減で語りかけてくる。テンポが良く、独特の文体で読者を引き込む。
ただし、既に言葉づかいや文章が一部古く感じられる。これは時代の変化によるものだろう。その時にもっとも繊細で新鮮な言葉を選んでそこに感性を絡めながら書いたものは、どうしても鮮度を失うのが早くなる。
「ムーンライト・シャドウ」も、失った大切な人をめぐる不思議なエピソードが、切なく、しかしさわやかに表現されており、作品としては良い出来だった。