ホット・アズ・ア・ピストル、キーン・アズ・ア・ブレイド [DVD]
CD『ザ・リヴァー・イン・リヴァース』での共演がもとになっているライヴ。ということで、そのCDが気に入らなかったかたにはこのDVDも気に入らないでしょうが、コステロのライヴDVD『ライヴ・イン・メンフィス』でのロック・バンド・アレンジ、コステロのライヴCD『マイ・フレイム・バーンズ・ブルー』でのバカラック風オーケトレーション・アレンジと違い、このDVDでは、トゥーサンとの共演が効いて、ニューオリンズ風アレンジ、ホーン・アレンジメントで、コステロの演奏が聴けます。「(アイ・ドント・ウォント・トゥ・ゴー・トゥ・)チェルシー」、「モンキー・トゥ・マン」、「ウォッチング・イン・ザ・ディテクティヴス」、「パンプ・イット・アップ」などのコステロの代表曲の演奏、「ア・サーティーン・ガール」などのトゥーサンの代表曲の演奏もあり。
豪快で情熱的なコステロと緻密で冷静なトゥーサンとでは、スタイルが合わないのです。少なくとも、トゥーサンのほうは、アレンジでコステロを盛り立てて、しかも流麗にピアノを弾いていますが、パフォーマーとしては持ち味を出し切れていません。
しかし、いつもと一味違って、冷静なコステロが聴けたことは、とてもよかったです。個々最近、新作を出すたびにコステロは変わり続けるのですが。
特典映像は、バンド紹介、「アリソン」、インタヴューなど多数収録。
日本語字幕は完備。歌詞はついていません。
合計147分。
ブルーズ・フォー・トマト
ルーツミュージックに根ざしてはいるが、聴いた印象は鮮やかなリズムとまろやかな歌唱と、きっちり現在に根ざした歌詞がとてもポップだと思う。例えばブッカーTの最新作が、オーソドックスなのに今の音として凄くキャッチーに響くように、同時代に聴ける喜びを感じる。 青山陽一のアルバムでも特に傑作なのではないでしょうか。
ザ・ブライト・ミシシッピ
エルヴィス・コステロとの共演作品『ザ・リヴァー・イン・リヴァース』でアラン・トゥーサンのことをはじめて知ったぼくは、あまりこの作品について語れません。でも、ジャズ、ニュー・オリンズ、ジョー・ヘンリー・プロデュースということのほか、やはり生演奏、ライヴ・レコーディングの迫力がすばらしいです。機械的な打ち込み音ばかり聞かされがちな日本のなかでは、絶句するほど、感動的な生音です。ひとつひとつの音がすばらしい。
インストが主なので、歌詞・対訳はなし。ボーナス・トラック2曲。