女子校育ち (ちくまプリマー新書)
女子学院出身の辛酸なめ子さんならではの著作である。
だいたい、辛酸なめ子という筆名からして女子校の本質を一部見抜いているのではないか。
この名前、狭い同じ仲間内になら「受けるだろうなあ、受けてあげなければいけないなあ」という
同情を引く名前である上に、自虐的であることによって敵を作らないという女子校内安全保障に
適った名前であると思う。
昔から、女子校では盗難が頻発するという記述にびっくりした。
しかし、犯人探しは、学校の名誉に傷がつく、罪を憎んで人を憎まずなどの観点から
行われないのだそうである。盗まれた人はたまったものではないと思うが、
貧乏家庭の中学生のようには、彼女らの金は唯一無二のものではないのだろうと推測される。
おそらく深慮遠望の末、止めたのだろうが、出身の有名人を挙げるのがそれぞれの校風をイメージしやすい。
代わりにやってみる。
性超越系
桜蔭 猪口邦子(参議院議員)
慶応女子 千住真理子 (ヴァイオリニスト)
女子学院 膳場貴子 -(アナウンサー)
努力型秀才系
豊島岡 夏木マリ(女優、歌手)
鴎友 岡江久美子(女優)
モテ系
東洋英和 武内絵美 (テレビ朝日アナウンサー)
良妻賢母系
実践女子 渡辺美佐子 ( 女優)
大妻 田中みな実 (TBSアナウンサー)
温室・夢見がち乙女系
カリタス 中山エミリ(タレント、女優)
お嬢様系
雙葉 川上弘美(小説家)
白百合 松たか子 (女優、歌手。高等部途中で堀越高等学校へ転出)
立教女学院 松任谷由実 (ミュージシャン)
深窓令嬢系
学習院女子 仁科亜季子
聖心 緒方貞子(元国連難民高等弁務官、国際協力機構 (JICA) 理事長)
田園調布雙葉 皇太子妃雅子さま
霊道紀行 (角川文庫)
様々なスピリチュアルをレポート
基本的には真面目(真剣)にレポートしていますし、肯定的です
しかし、一部には疑わしく思っているものもあるようで、真面目なフリをして皮肉をきかしているものもありました(作風てして、少し笑いの要素もいれておかないといけないというのもあるのかもしれませんが)
正直言うと個人的には、あまりスピリチュアルを信じていません
各種占いやスピリチュアルグッツを高い代金を払ってまで欲しいとも思いません
現在流行っているスピリチュアル関係の色々なことについて実際に体験しレポートされているので、興味深かったです(自分では絶対に体験しようとは思いませんが・・・)
小心者的幸福論
なかなかぶっ飛んだ内容です。
今の自分を不幸と思うなら「もっと不幸な人がいるんだよ」と
「自分の悩みなんてそれと比べればちっぽけだ」と思わせてくれます。
もっと不幸な人、それが筆者です。自虐的な感じでもありますが、
そもそも人間ってそういうものじゃないかなぁって読んでて思いました。
とても読みやすくて、スラスラ読めます。
皇室へのソボクなギモン
素朴な疑問から、結構深い疑問まで、皇室についての疑問を旧皇族の竹田氏にインタビューするという内容だが、今まで知らなかった皇室の謎の部分にもふれてあり、なかなか面白かった。
お世継ぎ問題も、以前から気になっていたが、難しい問題なので、簡単に決めるべきでないと納得できた。
それにしても、日本は世界で最も古い国家で、人類で火を使って煮炊きをし始めた最初の民族であるということもビックリした。その古い古い歴史の中で脈々と残ってきた皇統って、凄いのかもと思ったし、天皇は「祈り」の存在であるということも、なるほどと思った。
日本という国の神主さん?といったらいいのだろうか。毎日、宮中祭祀を行い、国が平和であること、国民が皆幸せであるようにも祈りを捧げているとしたら、神主さんという感じがした。
皇族のお仕事は、激務であり、またいつでも公の目にさらされ、なおかつ古いしきたりを守り続けて凄い、ということが少しわかった。皇室に興味が湧いてきました。