LOVE BRACE
部屋の大掃除をしていてたまたま見つけた本作。
買ったのは10年以上前か。
当時は流行りものの1つとして聞き流した程度で記憶もなし。
掃除のBGMとして気軽に再生・・・
I BELIEVEあたりまで「ああ、懐かしいなあ」という感じだったが、
summer visit MOONLIGHTと続くにつれて作業の手を止め聞き入っていた。
そしてLOVE BRACE、華原が最後に悲痛に叫ぶ
「Carry on LOVE BRACE・・・」ここでぞっとするほどの鳥肌。
アルバム内容はどこまでも純粋に恋愛を語っている。
作品としての完成度も、数ある小室作品の中でも上位にあると思える。
しかし本作に関しては、制作当時は誰も予想し得ない調味料が加わることになる。
なにせこちらは華原と小室のその後を知っている。
頭の片隅からそれを除くことは不可能に近い。
愛情の危うさ・・・それゆえの儚い輝き・・・人の脆さ・・・
そこまで感じさせる作品に昇華してしまっている。
当時の2人に思い入れが強かった方ほど、通常の音楽作品ではまず味わえない
やるせなさまで抱くことになるだろう。
重く切なく、だからこそ美しい作品。