レ・ミゼラブル 少女コゼット 13 [DVD]
BSフジ・ANIMAX放送のTVアニメーション
『レ・ミゼラブル 少女コゼット』第33〜36話を収録したDVD9巻です。
復活した「世界名作劇場」第24作にあたるのが本作。
人間の心の闇と信念の姿を強烈に描き、その本質を問う人間ドラマです。
(総合7/10点)
第33話「あきらめていた再会」★★★☆☆6/10点
ついに、というかようやく再会を果たした二人。恋文を通じてほのかに
恥じらう様がなんともこそばゆく、温かな気持ちにさせられます。
自分の意思すら折られそうになるどん底のエポニーヌの哀しさとの描写がなんとも不憫です。
第34話「象の中の子供たち」★★★★☆7/10点
食べる物も家もなく、頼る人さえいない放置された子ども達を捉えた物語です。
貧しい家庭の崩壊が子にまで及ぶ様はあまりに過酷。貧困が及ぼす波紋を所々で
じっくり描き出しており目が離せません。荒んだパリの時代背景が良くわかる1本です。
第35話「パトロン・ミネットの脱獄」★★★★☆7/10点
一人逞しく生きるガブローシュの生き方に感心。
血の繋がりを大切にし、拾った物さえ最大限活用する真っ直ぐな様が凄い。
流行病に流行するも、上は足元を見ず、法は無慈悲。
貧富の落差と情を忘れた冷徹な社会体制を否応がなく感じさせられます。
第36話「病める都・パリ」★★★★☆8/10点
病死者が急増するパリで生活苦に追い詰められた人間の振る舞いを
多角的に捉えています。食べ物もなく、薬もなく倒れていく様はあまりに残酷で悲痛。
貧富に関係なく、心に残る情の欠片と人を妬む歪んだ劣情が振り子のように行き来する
細かい人間描写に秀でた物語です。
レ・ミゼラブル 少女コゼット 3 [DVD]
BSフジ・ANIMAX放送のTVアニメーション
『レ・ミゼラブル 少女コゼット』第9〜12話を収録したDVD3巻です。
復活した「世界名作劇場」第24作にあたるのが本作。
人間の心の闇と信念の姿を強烈に描き、その本質を問う人間ドラマです。
第9話「テナルディエの悪だくみ」★★★☆☆
ファンティーヌを助けた市長の計らいでメイエはコゼットを迎えに行きます。
事態の緊急度のわりには詰めの甘い行動や判断が目立ち、苛立ちさえ感じてしまいます。
罪は罪と切り捨てるジャベールの冷徹さや、テナルディエ夫妻の企みなど
人を人として見ようとしない人間の醜さがさらに強調されています。
第10話「惑いのマドレーヌ」★★★★☆
天秤に掛けられた二つの選択肢が彼を惑わせ、人間の信念の強さを描き出しています。
己の罪を秘匿してコゼットを迎えにいくべきか。
罪の無い者を助けるべく罪人として名乗るべきか。
正しさ、浅ましさ、開き直りなど渦巻く黒い感情の中、彼自身が成長する物語です。
第11話「サンプリスの嘘」★★★★★
病室で起こる一つの小さな悲劇の終幕から物語は始まります。
元罪人として逮捕されるものの、ファンティーヌの願いに答えて
奮起するマドレーヌと唯一の嘘で彼の熱意に応えた彼女の情愛の姿が感動的です。
罪に対する後悔と罪に対する容赦ない軽蔑が強調され、
人の情の深さと、その中にある醜さの相対的な描写に思わずこちらも唸ります。
第12話「ひとりぼっちのコゼット」★★★★☆
仕送りも途絶え、商売も傾いてきたテナルディエ一家の辛辣な嫌がらせが
さらに彼女を苦しめます。客商売すら手抜きになった彼らのあまりの非道ぶりに
怒りすら覚えます。一方、過去の恩義が最高の局面で彼を助けるシーンも展開され、
心の持ちようで異なる人の有り様を描き出しています。
レ・ミゼラブル 少女コゼット 7 [DVD]
BSフジ・ANIMAX放送のTVアニメーション
『レ・ミゼラブル 少女コゼット』第49〜最終話を収録したDVD13巻です
復活した「世界名作劇場」第24作にあたるのが本作
人間の心の闇と信念の姿を強烈に描き、その本質を問う人間ドラマです
(総合8.75/10点)
第49話「私のお母さん」★★★★★10/10点
物語は本作の原点・モンフェルメイユ村へ。二人の絆が子ども達の道となり、
母は娘を想い、娘は母を慕う今も残る素晴らしき親子愛を悲しく優しく
包んだ感動物語です。抜群の場面で流れ、最後へ繋がるED曲の挿入に震えました
第50話「永遠のリング」★★★★☆7/10点
コゼットとマリウスは今、幸せの絶頂に。テナルディエ一家含め、
未来への希望に包まれた人々の門出がとても晴れやか。それゆえに
犯罪者としての自分を偽る弱さを二人対極的に魅せている描写が光ります
第51話「明かされた真実」★★★★☆8/10点
悪はここに滅する。ジャンの過去を巡り、推察と疑念と真実の行方を絡ませ
テナルディエの外道を持って、人を信じきる正義の強さを真っ直ぐ叩きつける実直さが
響きます。切って捨てず、更生の意思を貫く新生・ジャベールの姿が最高でした
最終話「銀の燭台(しょくだい)」★★★★★10/10点
最期に全てを明かすジャン。罪深き者でも人が人であるかぎり、誰にも平等に接し、
自分を律する心を持てる可能性とその素晴らしさを説く姿に打ち震えます
親から子へ、そして孫へと伝わる愛の灯火を菜の花畑で締めるラストも美しい
(総評)
まさに世界名作劇場たるドラマに圧倒されました。人の心を忘れたこの荒んだ世にこそ、
光輝いて欲しい純粋さに感動。ただ強いて言えば、中盤〜後半のコゼットがほとんど
外野でジャンとマリウスが主役だったのが残念。裕福な環境に守られている点も
やや説得力不足感が否めませんでした
名塚佳織キャラクターソングベストコレクション
曲目は以下のとおりです。
名塚さんらしい、明るく新しい事にチャレンジしてるCDになると想像してます。
1番聴きたいのは「13.夢で会おうね-Album version-」で3ヶ月前に練習を始めたギター弾き語りに挑戦しており、本人曰く「一発取り!」だそうです。
ライブで弾き語りを聴いたのですが、キュートな歌声に心が震えました・・・
ファンにはこの1曲だけでも☆5つかと。
その他、ご本人のバイオリン演奏や作詞曲も収録されている、名塚さんこだわりの1品です!(笑)
1.桜(アルバム用新曲)
2.けがれなき笑顔で-2009 version-(チェンナム/ミュージカル『チェンナムの夢』Finaleよりアレンジ)
3.ハートのつばさ<未夢ヴァージョン>(光月未夢/NHKアニメーション『だぁ!だぁ!だぁ!』オープニングキャラクターバージョン)
4.成敗つかまつりますっ!!(嵐山五月/TVアニメ『ななか6/17』キャラクターソング)
5.Birdie,birdie -Kaori Nazuka version-(霊ナナぽん/TVアニメ『七人のナナ』エンディングテーマアレンジ/※バイオリン演奏)
6.恋速ジェット-Solo version-(藤宮桃香/アニメ『ケータイ少女』オープニングテーマ)
7.ミライエンジェル-Solo version-(藤宮桃香/アニメ『ケータイ少女』オープニングテーマ)
8.恋の英単語(白鳥ありす/TVアニメ『もえたん』キャラクターソング)
9.Wind is calling me(まどか/PS2専用ソフト『召喚少女〜ElementalGirl Calling〜』キャラクターソング)
10.Will 〜ココロの道標〜(伊勢島 綾/OVA『絶対衝激〜PLATONIC HEART〜』エンディングテーマ)
11.雨の夜 虹の朝(湯浅比呂美/TVアニメ『true tears』キャラクターイメージソング)
12. ma maman(私のお母さん)(コゼット/世界名作劇場『レ・ミゼラブル 少女コゼット』挿入歌)
13.夢で会おうね-Album version-(コゼット/世界名作劇場『レ・ミゼラブル 少女コゼット』挿入歌アレンジ/※ギター弾き語り)
14.笑って(アルバム用新曲)
レ・ミゼラブル 少女コゼット (6 ) [DVD]
BSフジ・ANIMAX放送のTVアニメーション
『レ・ミゼラブル 少女コゼット』第41〜44話を収録したDVD11巻です。
復活した「世界名作劇場」第24作にあたるのが本作。
人間の心の闇と信念の姿を強烈に描き、その本質を問う人間ドラマです。
(総合7/10点)
第41話「エポニーヌの恋」★★★★☆7/10点
時代と劣等感の波に呑まれ、消えゆくその人はずっと後悔と謝罪の念に
囚われていたように感じられました。不幸ゆえの苛立ちが劣情となり、
吐き出されてしまう弱さの典型のごとく。主要人物の繋がりが狭まる点にも注目。
第42話「マリウスの手紙」★★★☆☆6/10点
そこに込められた想いを受け、戦いへと赴くジャン。革命の犠牲を知りながらも
戦う矛盾を孕んだ温かな描写も丁寧で、一撃粉砕の大砲と因縁の接触の
動揺、動乱に緊張感は最高潮へ。二人の信念の実直さは人の誇りそのもの。
第43話「ガヴローシュの願い」★★★★☆7/10点
コゼットや友を想うその小さな願いをあっさり打ち抜く再会劇に震えあがる1本です。
過剰な勇気は無謀と相違ない様を判りやすく捉えています。
ジャンの怪力と狙撃センスも光ります。何やらせても凄いのね。
第44話「未来へのともしび」★★★★☆8/10点
これぞ無情の極み。次々と最期を迎える仲間達を儚くも容赦なく描き、
革命の末路を残酷に収束させています。未来へ希望を絶やさぬ想いと
ジャベールの本音はある意味、その信念を笑う世情の哀れさも含んでおり
なんともやりきれない思いにさせられました。