キメラ 1 (ジャンプコミックスデラックス)
ゲイヴォルグ兵が逃げさると彼女は振り返って言った。
「一度戻りましょ」
「傷の手当て・・・しなくちゃ・・・」
「それとも・・・・・」
「あなたも逃げる?」
「私を殺す?」
リンの瞳は悲しみに満ちていた・・・深く暗い海のように底なしの悲しみに
私がコミックを読んで印象的に感じたシーンの一つを、タキというキャラクターの目線を借りて書いてみました。
このコミックの主人公兼ヒロイン「リン」は悪魔の種族と言われたキマイラの末裔、
確かに返り血を浴びながら戦う彼女に私は、悪魔を想った。
・・・しかし、自分の正体を知った彼女の姿は・・・絶望に打ちひしがれた人間でした。
このコミックには人が想像出来うる最高の喜びと、最低の悲しみが描かれている。
それが人の心を揺さぶり、惹きつける要因になっているのだと思います。
少しでも気になったら、「スーパー ジャンプ」という雑誌に連載中ですので読んでみてください。絶対にはまりますから!!(笑)
友人に絵の参考にと貸したところ、返してもらうときに「はまった」と言われて笑ってしまったほどですからね。
暁闇のヴォルフ (1) (バーズコミックス)
著者の漫画は全部購読しているのですが、今度の新作は「久々に面白いのがキタ!!」と思いました。
二つの呪いをかけられた狼王の主人公が盲目の少女と旅をする物語です。「主人公の呪いとは?」「盲目の少女とは一体?」といった謎や、二人の関係(距離感)も良い感じ。
呪いのせいで自分の意思に反して戦う主人公はキャラが立っていますし、見た目もかっこよくて魅力大。
童話に出てくる者が「悪魔」として主人公と戦うのですが、1巻に出てきた敵は皆「動機」があって良いですね。何のために人間を襲うのかが分かりますし。
様々な能力を持った敵を前に、主人公がただ単に力押しをするのではなく、どうやって倒せば良いのかを考えるあたりも面白いです。
童話やオペラに関する注釈もあって、読者が物語の世界観に入りやすいのもポイント。
キメラファイナルクロニクル 2 (ジャンプコミックスデラックス)
キメラ1〜16巻+ファイナルクロニクル全2巻、これでキメラ全18巻完結です。
綺麗な製本の表紙カバーはおなじみのリバーシブル、巻頭カラー、加筆修正、巻末にゲストコメント、そして単行本描き下ろしの最終話が34ページ、豪華です。
最近は感情を表に出さない、ひねくれ者の主人公がもてはやされるご時世、真逆をいくキメラの登場人物の真っ直ぐな熱さが心地よかったです。平成の漫画なのに、どこか昭和の香りがするというか・・・。
作者解説のページ、読んでてこみ上げて来るものがあります。
コープスパーティーAnother Child 1 (BLADE COMICS)
ゲーム本編とは違うキャラクター達が、天神小学校に迷い込む物語。
……始まりからしてこれか。ドロドロの人間関係と、それを余計に引っ掻き回し悪化させる幽霊達の存在……しかも、サチコを始めとするお馴染みのお子様三人組みとも違う別個体の幽霊まで居る。単行本のイラストにいるアレね。
ゲーム本編に登場したキャラクターは幽霊含めると6人登場。違う一面が見れるかも? 詳細は御自分でどうぞ。
絵が上手い分グロさも倍増気味。痛みは想像したくないな。
キメラファイナルクロニクル 1 (ジャンプコミックスデラックス)
連載誌が休刊するという不遇により、別誌へ連載を移しての連載となりました。そのため物語は続きものであり、事実上のキメラ17巻となります。
巻頭のカラーページでキメラ16巻までのあらすじを数ページにわたって説明していますが、これだけでは人物関係などが不十分なので、本書の表紙イラストに魅せられて表紙買いしてしまった人は、16巻まとめて大人買いするしか!?
キマイラと人間による混成部隊の戦いぶりに熱くなれます。強敵だった者たちも命を投げ打って共に戦ってくれます。懐かしい顔ぶれも大活躍してくれます。物語は完結に向かってラストスパートといったところですね。
巻末にいつものオマケ漫画と、ウルトラジャンプ増刊に読切掲載された「クライマックス御一緒に」が載っています。クライマックス御一緒に内の最強車椅子伝説クララは笑いました。漫画の中の漫画ですが、最強車椅子伝説クララ・・・続きが読みたいです。
表紙カバーは艶のある部分と無い部分があってとても綺麗ですね。なお表紙カバー裏がそのままカラーピンナップになっているので一度はめくりましょう。
次巻は2008年夏発売予定。どのような結果になるやら?