三国志 (1) (吉川英治歴史時代文庫 33)
やたらと長いのでなかなか手を出せなかった吉川英治の『三国志』を意を決して読み始めることにしました。第1巻は劉備が関羽・張飛と出会ったあたりから、黄巾の乱の途中までが描かれています。昔の作品なのでもちろん古くさい文体なのだが、漢文の引用を除いては読み辛さは殆ど感じることなく、楽しく読めました。
但し、人名が驚くほど多く、こちらは覚えているのが大変。端役も入れると1,000人くらいの登場人物がいるのだそうです。ネット上にマニアによる人名事典が多数公開されているので、それらを参照しながら読むと良いと思います。
宮本武蔵 全8冊 吉川英治歴史時代文庫
吉川英治氏の小説を読むのも初めてで、
尚且つ小説も滅多に読まないのですが、
あまりの面白さに、寝るのも忘れて読みふけってしまいました。
この小説を読んでいくに従って、
「宮本武蔵」という人物に尊敬の念を抱くようになり、
また「生きる力」と「強さ」を教えられた心地がします。
読む者を、いつのまにか虜にしてしまう、
吉川英治氏の珠玉の作品に、私は心を打たれてしまいました。
この気持ちは、読んだ方にはきっと分かっていただけると思います。
多くの方に、力を与える作品です。
普段小説と無縁な方にも、是非読んでいただきたいなと思いました。
新・平家物語(一) (吉川英治歴史時代文庫)
この本を、高校時代に読みました。平家物語というと平清盛が主役ですが、もう一人の主役は源義経。平安時代末期の宮廷と鎌倉の武士政権樹立までを描く、壮大なスケールの物語。
頼朝や義経など、単発の本はよく読みますが、この物語はそれらをひとつにまとめたのですから、吉川英治さんの才能に驚かされるばかりです。
「祇園精舎の鐘」から始まる物語は、高校生だった僕には古典の学習にもなりました。学校の授業の平家物語は、つまらなくなりましたが、吉川・平家は熟読でした。
長い話だけに、なかなか進まない展開や宮廷での退屈な物語は、得てして作品自体を台無しにしてしまいがちですが、この本は最後まで息つく間もなく読んでしまったような気がします。
項羽と劉邦〈下〉 (新潮文庫)
誰でも知っている四文字熟語 四面楚歌 圧倒的有利だった項羽は自らの地元である楚の人にも裏切られ紀元前202年この世を去る。その時代,我らが日本にはやっと稲作が大陸から伝わってきた頃である(その稲作を伝えてくれたのが楚人である可能性が高いと司馬遼太郎は書いている)。日本には卑弥呼さえ出現していない弥生時代に四面楚歌の四文字熟語の語源となる歴史的事件が中国で起きていたとは中国文明は奥が深い。しかも孔子が出現したのは更にそれより遡ること350年前である。
宮本武蔵 完全版 DVD-BOX 第二集
正直言って 古手川祐子のファンではないけれども、 このお通さん役の古手川祐子 だけは、記憶に残っています。すばらしいの一言。このときの古手川祐子が演じるお通を見るのが楽しみで 番組を見続けたかもしれない。もちろんそれだけではないですが古手川祐子のお通さんは それだけ惹きつけるものがありました。現代性を持ちながらも 可憐さを出した。それ以降の 宮本武蔵のテレビドラマのお通を この古手川祐子と どうしても比較してみてしまう、やはり古手川祐子 が もっとも適役、まさに 生涯のはまり役であったかも知れない。