腐蝕の構造 VOL.1 [DVD]
「森村誠一シリーズ」は中学3年の時にTVで見たのですが、放映された作品の中で、私の心に一番強い印象を与えたのが、この「腐蝕の構造」でした。原子力開発を巡る、政界、財界、官界の癒着、その中で翻弄される研究者たち・・。そうした日本社会の構造的問題=「腐蝕の構造」に鋭いメスを入れつつも、その中で、必死に愛に生きる痛々しい男女の姿がリアルに描かれています。TVで見た後、角川文庫で原作も読みましたが、間違いなく、この「腐蝕の構造」は社会派ミステリーの最高傑作です。長く、DVD化されることを待ち望んでいたので、本当に感謝です。
当時、私はTVを見ていて、雨村(篠田三郎)は本当に飛行機事故で死んだのだろうか?、と最後までドキドキしながら見ていました。そして、雨村の行方を必死に捜す妻:久美子(島田陽子)の清楚で美しい、それでいて、芯の強い女性の姿に深い共感を感じました。また、途中から彼女を助ける謎の男:大町(松田優作)と久美子との関係、特に夫に対する疑惑が増して行く中で、大町に心を寄せ始める久美子の心の揺れ動きにも、熱いものを感じました。
最終回、すべての謎が分かったとき、この社会の中だけでなく、真実の愛を求めながらも、それを得ることのできない人間の罪深さ、人間の心の中にある「腐蝕の構造」の根深さについても考えさせられました。そういう意味で、本作品は社会派ミステリーでありながらも、人間の心、特に男女の心のひだを深く考えさせる傑作だと思います。
さらにこの作品のテーマ・ソングは、小椋佳さんの『心のひだ』ですが、まさに、この作品にピッタリの良い曲ですね。わたしの中では、小椋佳さんの『心のひだ』と『腐蝕の構造』は切り離すことができないぐらい強く結びついています。また、本作品のキャストも最高です。皆さん、個性溢れるすばらしい演技をなさっています。特に島田陽子さんと梶芽衣子さんの美しい女性同士の対決も見ものです。島田陽子さんは、本作の主人公ですが、わたし自身は、清楚で美しい彼女の魅力がとてもよく出ていると感じました。全七話の長編作ですが、最後まで見るものを飽きさせない作品だと思います。
人間の証明 DVD-BOX
自分は、原作も読んでないし、ドラマ、映画も見たこと無くて、ただ竹野内豊好きさでこのドラマ見たんですけど、竹野内さん主演のドラマの中でこれが一番好きです。過去に深い心の傷を負った主人公を演じる竹野内さんは、いつになくダークで渋いです。また脇役も大物がそろってます。個人的に、國村さん&風間さんのコンビが大好きですw妻を捜す夫とその愛人。一見不自然な関係のこの二人生まれる妙な連帯感が見ていて奇妙で面白くもあります。ストーリーも、最初てんでバラバラなとこから始まって最後はきっちり全てが繋がるって感じで飽きずに楽しめました。最後に松坂慶子と竹野内豊が対話するシーンは鳥肌モンです。・・・と色々書きましたが、実際見ての感想は、全体的に暗く、人間の弱さ、怖さ、汚さが伝わってくる作品です。
老いる覚悟 (ベスト新書)
本格的な高齢化社会を迎え、このようなテーマの本が増えている。著者は作家の森村誠一。東日本大震災の被災者の言葉や、自らの戦時中の空襲の体験などを交えながら、まず生きるという意味とその覚悟を問い直し、そしてシニアとして残された人生を過ごす上でのアドバイスを綴っている。「何をしてもいい自由」を説き、「日めくりカレンダー」をめくるように短くなってゆく余生の時間を充実させるために必要なポイントについて著者なりの意見を述べている。
長く会社勤めをしていた人には、組織に守られなくなる立場になることや、高い地位についていたとしても引退すれば一人のシニアになるのだということについて注意を喚起している。また、男性でも炊事洗濯掃除を自分でするといった、自立の基本を説いている。女性向きの記述もあるが、全体的にはより男性に向いた内容であるように思う。
後半になるにしたがって、既に亡くなった笹沢佐保氏などの思い出話など著者の個人的な体験の話の比率が次第に増える。この点でこの本は、読者に向けて書いているというだけでなく、著者自身の覚悟を再確認する役目も果たしているように思えた。
いずれにせよ、まずは健康に老後を迎えたいものである。
野性の証明 [DVD]
角川映画、野生シリーズ(森村誠一)第二弾「野生の証明」当時劇場で見ましたが
今までの日本映画とは違う感じであったことを覚えています。当時お金を掛けない
日本映画界にあって、製作費5億円と巨費を投じ製作されており、人間の証明では
コンバットの中隊長役”リックジェイソン”・野生の証明では”600ドルの男”
”バイオニックウーマン”局長役のリチャードアンダーソンを起用するなど日本
でもお馴染みのアメリカTV俳優を起用するなど、配役に気配りが見え懐かしい
反面うれしくもありました。
当時、薬師丸ひろこは中学2年か3年だったと思いますがあまり今と変わらないな
と思うのは私だけでしょうか?
蒼き狼 地果て海尽きるまで ナビゲート ~史上最大の帝国を築いた男 チンギス・ハーン~ [DVD]
スケールが大きく、ストーリーにも深みがあって、いい映画を見たという実感が得られました。
反町隆史が演じる蒼き狼に終始釘付けになりました。
それから、モンゴルに生きる女の悲しみを知りました。
女とは快楽の対象か子を産む道具・・・という台詞がありましたが、日本の国会でおんなじようなこと言ってたおっちゃんいましたね。 演技力のない俳優さんもちらほらいて、台詞を棒読みする大根役者にはがっかり。
過去に世間を騒がせた女優さんは、いい仕事をしてました。