「インファナル・アフェア」オリジナル・サウンドトラック
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インファナル・アフェアIII 終極無間 [DVD]
10年という長い時間で展開された壮絶な三部作の、本作はいよいよ完結編です。一般的にシリーズ物は同じような話が繰り返されて、続編毎につまらなくなるものが多いのですが、その意味で本三部作のように、三作全てが面白く、全てで映画のタイプが異なる物は非常に珍しいと思います。本三部作では、1作目はスパイ映画、2作目はマフィアと警察の対決を描いた群像劇として描かれましたが、最終作である本作は、このシリーズの唯一の生き残りであり、最も罪深い男であるラウが、無間地獄へと落ちていく物語です。
こう書くといかにもアンディ・ラウの映画と思われがちですが、実際にはトニー・レオン演じるヤンの登場時間はラウより遥かに長い。既に死者となっている設定のヤンの登場時間がやや長すぎるようにも思えますが、ヤンが最後の恋に落ちる女性であるリー医師や、後に友情を築く事になる男たちとの運命的な出会いを描く事で、悲惨な死に方をしたヤンに対して本作で少し救いを持たせているように思えました。反面、ヤンの幸福な時間を自分に重ねて運命を変えようとしつつも、最後まで救われる事のないラウが少し気の毒にも思えます。最後の最後まで悪の世界との関係を断ち切らず、おまけに自分の悪事を揉み消すためにさらに多くの人を殺してきた事を考えれば、自業自得ではあるのですが。
ケリー・チャン演じる知的で優しいリー医師や、友達のためにボスに歯向かうキョン、父親らしい温和さを帯びたウォン警視、前作とは一転して人間不信の塊に成り果てたサム、さらには新しく登場するヨンやシェンなど、主役以外の登場人物の描き方も上手い。前作までの頭脳戦が殆どないため、緊迫感は落ちますが、本作もまた、過酷な運命に翻弄されながらも抗し続けた人たちの姿が心に残る、優れた人間ドラマに仕上がっています。
香港でも世界全体で見ても、本三部作は類稀な完成度を持つシリーズ物だと思います。
インファナル・アフェア 3部作スペシャルパック【初回生産限定】 [DVD]
最初は1と3を続けてケーブルテレビで観ましたが 3はジャマが入り集中して観られなかったので三枚組を購入!買って損なし!役者も脚本も演出も最高でした。時間軸は2→1→3ですが個人的には1→3→2の順番が良いかなと思います。謎や疑問を抱えながら観るのも面白いですよ。何にしろ1が一番面白く、1ありきですから素直に順番通り観るのも良いでしょう。どちらにしても繰り返し観たくなる三部作です。
インファナル・アフェアIII 終極無間 オリジナル・サウンドトラック
今頃?と思われる方々も多いと思いますが、面白い映画であると聞いていましたが、見たのが最近で思いっきりはまり、衝動買いでサウンドトラックも買ってしまいました。他の方のレビューにも書かれてありますが、映画の中のポイントとなる場面での曲が大変良く、私も欲しくなり前述の通り、衝動買い。(家族に内緒です。)とにかく、1人で感動、1人で衝動買いですから、何か文がメチャメチャですが、とにかく良いの一言です。
インファナル・アフェア III 終極無間 [DVD]
月並みな言い方だが、とにかくこのシリーズはすばらしい作品です。
テーマやモチーフ、ストーリーに、演出、映像に俳優陣の卓越された演技。
この作品に関わったすべての人たちの“映画”に対するクールで
にえたぎる熱情さえ“ぐーっと”感じられる逸品!です。
なんて言うのかな、抑えめでありながらも、ひめたる強い魂というのかな、
ハリウッドのような分かりやすさではなく、それこそ“無間”という
言葉に代表される、人間の複雑で果てのない深遠な性質、というのが
よく表現されています。いわゆる、これが「アジア」らしさ、とも言うのでしょうか。
主役二人ももちろんすばらしいのですが、個人的にレオン・ライと
チェン・ダミオンにも拍手!特にレオン・ライのあの存在感はなんなんだろうなー。
知的で繊細そうでありながらも、底知れぬ男らしさ(野生やたくましさ)
を感じる。めちゃめちゃカッコよくないですか!?
チェン・ダミオンも、まさに大陸的アジアのオトコ、という雰囲気で釘付け。
同じアジアでも、日本人にはあんな雰囲気をだせる俳優なんて
正直一人もいないなー、と思いつつ、やっぱり大陸の迫力・香港の圧倒的な
映画制作レベルの高さを思い知った気もしました。