ザ・キャット [DVD]
ジャケットには、ビルほどの大きさでヘリに囲まれ
街中を暴れまくる巨大猫が描かれていますが、
ぜ−んぜんデカくナイじゃん!!
その大きさだけで星を減点。
お話としては、なぜが降霊術を行う老人グループと、
その失敗に巻き込まれてしまう猫、そしてその飼い主の三角関係、
とどめの武器はキッチン家電などなど、ソソラレル部分もありました。
人間が襲われるシーンにも殆ど猫が登場せず、
被害者の演技だけで見せる如何にも低予算っぽいところも、
B級作品のツボを押えています。
”デンマーク映画”にはあまり馴染みのないと思っていましたが、
「バベットの晩餐会」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」がそうでしたし、
最近発売の「原始獣レプティリカス 冷凍凶獣の惨殺」も
デンマーク製作でした。
いろいろなジャンルの映画を作っている国なんですね。
妓楼には鍵の姫が住まう -死人視の男- (f‐Clan文庫)
キャラクターが魅力的でストーリーも面白かったです。
主人公の誠二のキャラが好みでした。
作者さんが仰るように、なかなかのやさぐれぶりなんですが、
煩悶や憤りがしっかりと伝わってきて、感情移入しやすかったです。
そんな彼と鍵姫、紅羽のやり取りは中々ほのぼのしていて楽しめました。
誠二のことを下僕と言いつつ、実際に酷い扱いをしているわけでもなく、結構対等な関係に見えます。
むしろ誠二が紅羽を子供扱いするシーンがあったりして、誠二の方が立場が上に見えてしまう位。
大人ぶってはいるけれど、年相応の紅羽が可愛かったです。
レーベルの特徴として、恋愛よりもロマン重視らしいので、
この後二人の関係がどうなるかも気になるところです。
恋愛展開も良いですが、二人の微妙な距離感が大切に描写されてくれれば嬉しいですね。
最後に気に行った場面として、
物語の中盤、紅羽の小芝居と、さらにそれに対する誠二と十夜のやりとりがとっても面白かったです。
この男二人も結構良いコンビになりそうだと思うんですが、その辺も今後に期待です。
フィヨルドの恋人 ムンクさん 54インチ(約140cm)
番組で使われたアレとたぶん同じものです。
A3サイズくらいのオシャレな箱に入ってきました。
番組内で見ると顔がマットというかつや消しっぽいですが
実物はツヤツヤな感じです。たぶん目の錯覚です。
往年のパンチキックっぽく重石つきですが
意外と役に立ってなくてパンチ食らわすと一発KOです。
140cmはちょっとした観葉植物なみの大きさ。
結構威圧感ありますけど、不要なときはエア抜いてたためるし、かさばりませんね。
色味がけっこうきちんと再現されてるんで
意外にもインテリアとしてもオッケーです。
ドライブのお供にも、ぜひ。
エドヴァルド・ムンク-生命のダンス- [DVD]
ナウオンメディアから出ているDVDはたくさん観てきたが、この作品も
大変よく出来ているように思えた。
ベースとなっているのが、ムンク自身が記した手紙だからというのも大きい。
ムンクは幼い頃母を亡くし、様々な過ちに対して罪の意識に苛まれ、自分自身に
向き合っていた芸術家であった。
反キリスト教的な人物との出会い、家族の死、世間からの冷笑・・・さまざまな
ことがあり、逃げ回ったり酒に溺れたり療養所生活を送ったりしたが、自分自身の
心のよりどころに気づき、作品制作に没頭する晩年を過ごした。非常に自分自身に
誰よりも正直だった。病的なことに侵されていても、悩んでいても、何とか解決
しようともがく姿が見て取れる。その何とかしようとする態度が世間を納得させる
ことへと導いた。
確かに当時の価値観では一見あまりに急進的だったかもしれないが、今の時代感覚で
見ると、大変理解出来るし、ムンクは暗いとかそういうイメージよりもっと鮮烈で
真面目、そして才能溢れる画家だということが容易に伝わってくる。
ムンクは「叫び」ぐらいしか知らない方も多いかもしれない。
しかし間違いなく20世紀を代表する画家の1人であることは疑いようもない。
興味のある方は是非ともご覧下さい。