他にレビューしている方がいるので、気になるであろうところを箇条書きしておきます。
・内容はちょうどアニメ2話の終わりまで
・本のカバーの材質が紙(和紙)っぽい
・絵が綺麗。表紙と同じクオリティを保っている
-味 いたって普通のウエハースです。ほんのりココア風味で柔らかい味に仕上がってます。
-クリアカード 箱内での被りはありませんでしたが、全24種なので一箱では全部は揃いません。 色合いもよく、数々のシーンが綺麗に閉じ込められています。
ただ、 なんで温泉シーンが奉太郎なんだ! なんで晴れ着姿のえるたそがいないんだ!
という点で☆-1
意外というかなんというか。
終盤にある大一番の戦闘場面の描写が上手かったと思います。
米澤さんの他作品では受けたことのない印象を受けました。
純粋なファンタジー小説など出せば、かなり面白くなるのではないでしょうか。
しかし推理パートは魔術などのファンタジー要素が入ってきてしまったせいで
微妙だったかな・・。
米澤さん自身があとがきで語ってたルール付けがそもそも曖昧だった気がします。
「主人公達が知らない魔術が行使されていて、絞込み対象以外の人が犯人でした」
という理屈も通ってしまいそうでしたし。
(例えば、他者の記憶を読める魔術師が○○で・・とか)
ファンタジー+推理にするなら、ハイファンタジーにしたうえで、ファンタジー要素に
厳密なルール付けを行ってやるべきではないでしょうか。
「魔法を使うならA→B→Cの前提条件/動作を“必ず”クリアしなければならない」
「魔法で行えることには制限があり、それはD、E、Fである」等。
楽しめましたが上記部分に引っかかりを覚えたので☆4とします。
高校生達とユーゴスラビア人のマーヤとのふれあいを描く青春ミステリーというべきか。第1章と第2章はマーヤとのふれあいについて振り返る。マーヤは日本の文化に興味を持ち、その都度「哲学的意味はありますか」とたずねる。第3章になってマーヤがどこから来てどこへ帰ったのかという謎解きが始まる。手がかりはマーヤの過去の発言である。
大枠は残された高校生達にはユーゴスラビアの6つの共和国(スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ)のうち、マーヤがどこから来てどこへ帰ったのか謎解きをはじめるというミステリーですね。
最初は退屈だなと思ったが、第3章になってやっと謎解きが始まるのかという感じだった。謎が解決したときは切ない印象を持った。こういう結末なのかってね。守屋の無念さということもそこでわかる。ミステリー色は少ないかもね。
守屋がユーゴスラビアに行きたいといって、マーヤがそれをとめたのは当たり前ですよね。ユーゴスラビアの現実を実感しているのと実感していないのは違いすぎるからね。守屋がユーゴスラビアに行かなくてもマーヤと会ったことで何かが変わればいいのではないかとは思った。
有川浩の「ストーリー・セラー」。
妻が「思考すればするだけ寿命が縮む病気」に罹ってしまうところから物語が始まる。
その後主人公である夫による妻との過去の回想シーンに入るが、そのまま終盤まで行ってしまうため、「え?このまま終わりなの?」といった読後感だった。
物語の展開的にも、「思考すればするだけ寿命が縮む病気」という設定ではなく、他の普通の病気で十分だったように思う。
最初にこの一風変わった病気設定にしてしまった為に、その病気が生かされている場面がなくどうもスッキリせずに終わってしまった。
普通の病気設定にしていたら、「思考すればするだけ寿命が縮む病気」に期待を寄せることなく楽しめた作品だと感じただけに少々残念だった。
本全体としては、短編ということもあり、とにかく読みやすい。
作家の作風を知る足がかりには良い1冊だと思う。
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