今年、米寿と 画業60周年を迎えた漫画家・水木しげるの特集。
横尾忠則から石野卓球、朝ドラで水木を演じている向井理など様々な世界の方からの寄稿を収録している他、 「こんなものまであるんだぁ」と思わず欲しくなってしまうような鬼太郎キャラクターグッズの紹介や 「東海道五十三次」ならぬ鬼太郎たちメンバーによる「妖怪道五十三次」など (↑この作品はもう立派な芸術である。漫画のキャラクターというカテゴリーを完全に超越しているとさえ思える。) ワクワクしっぱなしの内容である。
そんななかでも私が一番興味深かったのが「水木しげるのフェイバリットカルチャー」。
水木しげるがインスピレーションを受けた絵画、映画、小説等が紹介されている。 たとえば「となりのトトロ」だったり 宮沢賢治「鹿踊りのはじまり」 上田秋成「雨月物語」 ボスの絵画、ガウディ・・・。
「こういう作風がお好きなんだぁ」「あぁこれは私も好き」など 水木しげるをなんだか身近に感じられた。
私自身は特段 水木しげるという人物に思い入れもない。視聴率好調という朝ドラも見ていない。この雑誌自体も初めて知った。 が、今回 久々に本屋で「ひとめぼれ」してしまった。 それだけの世界観をお持ちの水木しげるという方の凄さ また それを上手く表現したこの雑誌の力にやられてしまった。
この本で紹介されている「ゲゲゲ展」行ってみようかな・・・。
ここまでの浅井健一づくしの特集本はないのかもしれない。パステルカラーのイラストがまたいい感じなんです。
これを劇場でしっかりと見た人はきっと、とてもタフな人に違いない。けばけばしい色使いに、度胆をぬく激しいカット割り、はっちゃけすぎのストーリー、論理的なんてくそくらえのセリフまわし、50分間テンションがまったく下がることなく、一から十まで徹底的におバカな話が展開する。テレビ画面で見ても通して見た後はどっと疲れるのに、これをスクリーンで大音量で見た人の精神力がしのばれる。頭がぐらぐらして、目がちかちかする作品だ。 それにしても今石洋之氏の演出はすさまじい。日本アニメらしからぬ、むしろアメコミな感じな画のタッチで、銃を撃ちまくってはキャラクターがどんどんと肉片と化していくシュールな展開を残酷さなんかちーとも感じさせない、むしろ画のはこびをよくするテンポづけに使ってしまう。それを原色ぎらぎらな色で、しかもめまぐるしく変わる場面を散りばめ、キャラクターは画面全体をはねまわるように動き、あっちこっちに爆発シーンがあって、おまけにドイツの自走砲まがいなもんも登場と来て、大砲ぶっ放すんだから、見てるこっちは画面酔い寸前。ストーリー自体もはちゃめちゃで、説明するのもバカバカしい。とにかく見てみる。そんで嫌いな人は嫌い、好きな人は好き、それまで!!
「フリクリ」など主にガイナックス作品で知られる今石洋之の初監督作品です。 ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、今石氏はすさまじい絵コンテ を切ることで有名な方です。 (これは観ていただかないことには説明しにくいんですが・・・。) 正直人を選ぶ作風ですので、万人にお勧めできるかは?ですが、 アニメーションという表現手法の1つの到達点だと思いますので、 中級者以上の方(笑)には是非。
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