1980年リリースの再結成第1作目・・・メンバーは、ヴィンセントクレイン(ハモンドC3)・ジョンデュカン(ギター)・プレストンヘイマン(Dr)のベースレストリオ。「カールパーマーが在籍した」(ファーストアルバム)という事で知られているバンドながら、意外と日本では聴かれていないと思います。個人的にはアルバム「ナイスアンドグリーズィー」に参加しているジョニーマンデラ(G)が、BRAND Xのジョングッドサールの変名と知って接するようになりました・・・このアルバムにセッション参加しているプレストンヘイマンも、BRAND X周辺の人なのでなかなかこのあたりは興味深いです。さてこのアルバムのサウンドですが、ハモンド好きにはオススメのハードロック・・・クレジットを見るとジョンの曲がほとんどなので、彼のカラーがでているようです(リマスターに彼が、立ち会っています)。1980年というのを考えると、古臭い印象はありますね。このアルバムは、日本盤CDのリリースはされていませんので、見かけたら購入しておきましょう・・・それにしてもこのデザインで紙ジャケは、意味ないもんなあ(笑)。次作「ヘッドラインニュース」には、デイヴギルモア(G)・バーニートーメ(G)という不思議な組み合わせのギタリストたちが参加しているので、押さえておきたいですね。あらためて聴いたのですが。ジョンってハードスタッフにいたのね・・・ステイタスクォー周辺も絡んでいるんだ!(あれっ、このバンドの主役はヴィンセントなのに・・・不遇です、本当この人R.I.P)
リーフ・ハウンド唯一作のボーカリスト、ピート・フレンチが参加したアルバムであります。…が、ちょっと変わった話がライナーには載っています。ヴィンセント・クレインからフレンチに電話があり参加を請われ、スタジオに着いてみると、すでにジョン・カンとポール・ハモンドはグループから脱退していて、録音済のテープに向けて歌うよう言われた、と。しかも、クレインは、録音済のジョン・カンのボーカルを消去し、ギターも消している最中だったそうです。クレインの「普通じゃない」性格を物語るエピソードと言えるでしょう。
メンバー間がごたごたしているとき、往々にして作品は傑作になることがあります。この「In Hearing Of」は、その例でしょう。まずハモンドのリズムが鉄壁であり、ベース不在の穴を埋めるクレインのピアノ低音が異様な迫力です。ジョン・カンのギターは彼しか弾かない歪みまくった音。とても個性的です。そしてフレンチのボーカルは、リーフ・ハウンドより表現力を増しています。3.Decision/Indecisionは、彼の新境地と言ってもいい美しい曲で、クレインのピアノと合わせ一流のジャズのような風格があります。
聞きこめば聞きこむほど新たな魅力が現れてくる怪物のような作品です。ブリティッシュ・ハードのファンの期待を裏切りません。
'72年発表。 ディープ・パープルのようなハード&ヘヴィなオルガン主体の音で好評を博しシングルヒットも有りながら現状に満足する事なくリーダーのヴィンセント・クレインは前作で専任Voのピーター・フィンチという新たな血を導入する。が、クレインの指向する黒っぽいファンキーな音楽性はバンド内の分裂を生み、クレイン以外のメンバーは脱退してしまう。失意に沈む間もなくクレインが新たに獲得したのはブリティッシュ・ロックの重鎮的ボーカリストのクリス・ファーロウだった。ファーロウもまた黒っぽいVoであり、バンドの音楽性はよりファンキーになりながらも(2)のようなシングル・ヒットも狙えるような楽曲もありアトミック・ルースターとしての個性は失われてない。とはいえバンドの音が壊れそうなくらいに熱唱するファーロウの声とそれによって生まれる独特の緊張感が本作の魅力である。
ブリティッシュロックバンド、アトミック・ルースターの1st。1970作
オルガンを中心にしたギターレスのトリオ編成ながら、
ELPのようなクラシカル志向ではなく、あくまでもハードロック、
そしてブルーズロック的な質感で聴かせるサウンド。
ドラムを叩くのは後にそのELPに加入するカール・パーマーで、
手数の多いドラミングはこのサウンドの核をになっている。
朗々とした歌声とほのぼのとしたオルガンの音色のギャップがある意味個性的で、
フルート入りの曲もあったりとプログレとハードロックの狭間を行き来する。
ジョン・デュ・カーンとヴィンセント・クレインそれにEL&P参加前のカール・パーマーのトリオ編成でスタートしたアトミック・ルースターのファーストアルバム。名盤といわれ続けているが噂に恥じないハードな作品に仕上がっている。Friday The Thirteenthは今も、昔も名曲だと思う。
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