初め1巻を読んだのですが、予想外の展開が面白く、ついつい5巻まで買ってしまいました。 仲村さんの言動の一つ一つがいちいち面白いです。 ・作者の言うとおりに新たな性癖を開拓(笑)する ・あーこんなこと学生時代に考えたなー(実行はとてもできない)と感慨にふける ・あまり肌は出ないがエロい漫画として楽しむ ・主人公と仲村さんの変態会話をギャグマンガとして楽しむ 上記のように様々な利用法があります。 作者のあとがきも味があってよいです。
4巻あたりから一気にシリアス度とテンションを上げていき5巻で大爆発します。特に佐伯さんの壊れっぷりには狂気すら覚えます。絵柄も1巻と比べると漂流ネットカフェの時みたいになってきました。 表紙もダークさがビンビンでてます。 ドロドロに加速していくハイテンションな物語がブッチギリで面白いです。 作品の持つパワー、勢いがビシビシ伝わってきて本当に圧倒されます。 待ちきれずに本誌も毎月買ってますが、毎回怒濤の展開でこの先いったいどうなるのか...。 この興奮をリアルタイムで味わえて幸せです。 このまま傑作のまま突っ走って、是非本物の傑作となってほしい作品。
話題の『惡の華』を読んでみたいな・・・と思いつつ、あちら濃ゆいので、どうしようかな〜と思っていて、こちらを発見。あんな濃ゆいのを描いているひとが、こんな純粋そうなのを描いている。もしや『バッド・テイスト』を撮ったピーター・ジャクソンが『乙女の祈り』をも撮ったようなものか、意外に純度が高いのではないのか・・・と期待。
まずは、絵がカワイイ。それと、作者本人の体験をベースにしているだけあって、大きなドラマはないけれど、身近で爽やかなストーリーが読みやすい。 テーマがテーマなので、必要以上に弁護していたり、必要以上に僻んだり、の展開かと身構えていたが、想像以上にあっさりした物語、なので、帯の「普通になれなくてごめんなさい」だけが必要以上に卑屈な印象です。そういう内容ではナイですね。
主人公の「志乃」は、ゼンゼン話せないわけではなくて、最初の一言の声が出にくいだけ。特に母音から始まる言葉で躓きやすく、だけど毎回躓くわけでもなく、すっと出るときもある。 こういう小さな「躓き」って、実は、誰にでもあるのだ。小さいことなので、たいてい本人も周囲も、笑って済ませてしまうけれど、いざ「治しましょう」と云われたって治らない。他のことは普通にできるから、障害だと云われることはないが、そのせいで、社会からカンベンしてもらえないしんどさもある。喋れない「志乃」、音楽に夢中なのに歌が下手な「かよ」ちゃん、それに調子に乗り過ぎてやってはいけないことをやってしまい、「空気を読め」と叱られる「菊池」や、他人を嘲笑し群れることしかできない女の子たちも、つまりは同じ「治らない」人たちなのだ。
治らない、じゃあ、どうしようか? ・・・を、一生懸命にがんばっているのが「かよ」ちゃんで、この子はほんとうに爽やかです。
作中の台詞、「僕は変態ですらなく、ただの空っぽになってしまった」(うろ覚え) この言葉がそのまま、この漫画に当てはまるような不安感を覚えた
危うい毒を振りまいて突っ走り続けてきたが、一種の空白期間のようなものだろうか? それとも、もう書くことが無くなってしまったのだろうか?
後者でないことを願いたい
「惡の華」がブレイク中の著者。この作品には、フェティシズムの断片が見られるので、なるほど、って思う。 ただ、主人公の好奇心と情熱みたいなものは、やっぱり、女子がちんこ見たいということで突っ走っているあたりで、作者には申し訳ないけれど、コメディとしてものすごく笑わせていただいた。 なぜコメディになってしまうかといえば、同じ話を男子を主人公にしてま〇こ見たいということで突っ走ったら、単なる犯罪マンガになってしまうから。作者の想いは、性別を逆転させても通じるものであるべきだったと思う。 ほぼデビュー作ということで、やっぱり、絵がもっと上手だと良かったのにな、とも思う。 でも、カバーがきれいなので、買っちゃった。
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