「なごみ文庫」のシリーズで、以前CLANNAD関連の「くらなど」という文庫本が2冊出ているが、こちらも同じなごみ文庫のシリーズでありながら、ちゃんと読む事が出来る…というのが「くらなど」の方はキャラ崩壊を起こしてギャグ中心だったからだ。個人的にはそういうのも好きだが、そういったのを好まない向きにはこちらだろうか。ギャグが少なく、CLANNADらしいハートフルな話もある。例えばことみが骨董品店に通う話なんかはなかなかいいなと思わせる。第一弾も出ているので、こちらが気に入ればそちら(第一弾)も合わせて読んでみる事をおススメしたい。
いくつかのゲームに名を残し、現在もゲーム畑で活躍中の涼元悠一氏が描く「ノベルゲーム」の製作工程を記したいわゆる「How to 本」。
いわゆる「ゲームシナリオの書き方」的な部分の中で氏が活躍していた美少女ゲームの分野で踏襲してきたシナリオの書き方や、その中で発生するゲーム製作としてのイベント(工程。立ち絵・背景や音楽の発注、声入れなど)について、リアルな描写で綴られた1冊です。
特に所々に出てくる「社長」の皮肉なのか核心なのかわからないお言葉や、「必要だけど、実際にはほとんど触れられないドキュメント類」などには、現場のリアルさが一番よくかもし出されていると思います。
この本では環境に依存しないように汎用的に描かれている分、実際にシナリオを書くにはそれに対応した環境とその環境に準拠した文法に従う必要があります。
逆に言うと難しい言語や専門用語を知らなくても読める「読み物」としても読みがいのある1冊になるかもしれません。
ドラマCDとして販売されている「CLANNAD光見守る坂道で」の音声+BGMに合わせて、テキスト
や背景、イラストが表示されて行く、DVDアニメ的な楽しみ方になる作品です。
(コントロールもチャプター主体で、DVDっぽいです)
「上巻」ではゲームCLANNAD本編が始まる前の主要キャラクター達のサイドストーリーが、8話
入っていて、1話は20分から25分くらい。
ちょうどテレビアニメ1話分くらいの長さなので、8話まとめて観ると、かなり見ごたえがあります。
素晴らしいのは声優さんの演技+音楽。全般的なノリは「楽しい」作品であるにもかかわらず、泣かせ
るところではちゃんと泣かせてくれる…そういう意味でもとてもKey作品らしいKey作品だと思います。
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