いろいろな選手の過去を知ることで、その選手のことがより好きになりました。安藤さん、なかなか熱い語り口で読みごたえがありました。選手への愛情が感じられました。 走り続ける才能たち - 彼らと僕のサッカー人生 関連情報
豊富な取材と資料の裏付けによって、内田選手の人柄、サッカー選手としての能力を充分、読み取れる本となっている。そういう意味では「好き勝手に書いて」というのは著者のご謙遜では?他のサッカー選手の本が、本人や関係者の許可を得る代わりに、内容までチェックされていることに対して(たとえば中田Hのような)、余分なヨイショやいい訳がない分、逆にすっきり読めるし、内田というサッカー選手の姿が逆照射されている。高校時代、あまり注目を受けていなかった内田がスルスルと成長し、鹿島でも、代表でも、いつの間にか欠かせない存在となっている理由がよくわかる。サイド・バックという現代サッカーでは攻守のキー・プレイヤーでありながら、あまり強く自己主張をしないポジション。読了感は右サイド・バックが目立たないが見事な活躍をし、いいゲームになったようなスッキリ感。かつて日本代表がW杯に行けなかった時代に「狂気の左サイドバック」という本があったけど、この本は十数年の時を経て、サッカー・ジャーナリズムが成長した証でもあると思う。 【内田篤人】夢をかなえる能力 関連情報