ジルベール・オダン 商品

ジルベール・オダン 田園のコンセール~フランス近代管楽作品集

ドイツ音楽で室内楽といえば、やはり弦楽四重奏が王道だろうか。それに対し、フランスで発達した室内楽の形式の代表は、リード楽器によるトリオだと私は考える。まだ一般的な呼称が確立していないところからも、認知度の低さが明らかであるが、このアンサンブルは一番フランス的と言っていいかもしれない。まず、楽器がフランス的である。オーボエは、オトテールによってフランスで生まれ、フランスで発達した。現在世界のオーボエを席巻しているコンセルヴァトワール式は、その名の通り、フランスで開発されたシステムである。クラリネットも、現在主流をなすベーム式はフランスで発達したものであり、世界の主要なメーカーは全てフランスである。そして、ファゴットならぬ“バソン”。多くの奏者が、演奏しやすく音量が出る、などの安易な理由でこの楽器を裏切ってきたわけだが、フランスではバソンの美しい音色を大事にし、その伝統を守ってきた。そのソリスティックな音色と、美しい高音の伸びは、ファゴットとは別の楽器であることを示しており、この楽器なしにフランス音楽は考えられない。そして、リードという共通の発音体を持ちながらも、別々に進化し、それぞれの音色を獲得した楽器によって奏でられる音楽の色彩感の豊かさ、が特徴である。また、バソンは音量が小さいため、アンサンブルとしては、高音が大きく、低音が小さいという逆三角形のバランスになる。これは、バレエの爪先立ちのように、自然の力に反しており、そのため華奢で可憐な印象を与える。しかし、フランス音楽にとっては決してマイナスなことではなく、むしろ、この逆三角形のバランスこそがフランス音楽の本質であると考える。 田園のコンセール~フランス近代管楽作品集 関連情報

ジルベール・オダン プーランク:室内楽全集

本ディスクとルサージュのソロによるピアノコンチェルト集をまとめた輸入盤3枚組みで購入。プーランクの粋がたっぷり詰まった極上の愉しさだ。評者はプーランク初心者だが、音楽のどこをとっても重くならない、しかも通俗にも堕さないセンスのよさには参った。モーツァルトと比較するのはどうかと思うが、でもどこか通じるものがあるかもしれない。ピアノ・コンチェルトではポミエがソリストのディスク(ヴァージン盤)を繰り返し聴いているが、ルサージュもなかなかよろしい。まだこの2人しか聴いていないので何とも言いがたいが、この2人が現時点でのプーランク演奏の代表者ではなかろうか。パスカル・ロジェのも有名らしいが、まだ聴いていない。プーランクの室内楽では、本ディスクで全てがカバーできるようであり、演奏も高水準、プーランク好きには欠かせない1枚!! プーランク:室内楽全集 関連情報




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