店舗で見かけなくなったのであきらめていましたが Amazon で見つかりました。
個人的には20年前のインバル・フランクフルト放送交響楽団の演奏が一番気にいってますがそういう観点ではこの演奏は盛り上がるところで急にペースダウンしてしまう点が最初は気になりました。
それでもにぎやかだし、うまくまとまっていると思います。
DVD で見ると大編成で楽団員の方が窮屈に演奏しているのがよくわかります。
因みに20年前のインバル・フランクフルト放送交響楽団の時の合唱団・合唱指揮者がこの演奏にも加わっています(時がたってますし
ドイツ統合の影響などで当時とはだいぶ違っているようですが)。
Andersen は最近のグレの歌の録音(ヴァルデマール役)でたびたび登場するようです。
第一部の最後に山鳩役の藤村さんが登場します。
ボーナストラックには「導入」がありますが
ドイツ語です。
初めて聞く方向けの簡単な解説をすると、これがシェーンベルク?と思ってしまうような曲想の歌曲です。
ヤコプセンの詩(「サボテンの花ひらく」)の中のデンマークのグレに伝わる実話に基づく伝説を
ドイツ語訳したものがベースになっています(現地ではこの伝説にもとづくお祭りもあるようです)。
シェーンベルクがツェムリンスキー指導下にあった初期の作品の一つで、10年以上かかりほぼ100年前(1911)に完成した作品です。
第一部・第二部のオーケストレーションはすぐに完成したため後期ロマン派のわかりやすい作風ですが、第三部のオーケストレーション(特に後半)は、完成の直前に手がけられ、後のシェーンベルク独特の作風が自然に入ってきています。
それで独特の曲想なのですが、シェーンベルクを苦手にしている方にも抵抗はなく受け入れられる、この時代を知ることができる作品と思います。
日本語の解説はありませんがそれでも無理なく受け入れられるでしょう。
一時期画家を目指していたらしく作曲に戻っても資金が底をついていたから10年以上かかったようです。
この商品のカバーはその時期(1910)にシェーンベルクによって書かれた絵「landschaft」らしいです。
2010年12月、丸の内の三菱
美術館で開かれた“カンディンスキー「青騎士」展”を見た。
最も印象的で、絵の前からしばらく動けなかったのが、「印象'V<コンサート>」。
これはカンディンスキーが具象絵画から抽象へと突入するきっかけになった
美術史的にも重要な作品。
タイトルにもあるように、彼が音楽会で聴いたのが、シェーンベルクの「弦楽四重奏曲第2番」と「3つのピアノ曲」だった。
このシェーンベルクの本はとてもよくできている。
構成も、翻訳も。1959年生まれの訳者による文章は読みやすく現代的な息づかいがあり、
こうした本では珍しく、自然に笑えてしまう箇所があるほどこなれていて、
それが最後の一ページまで貫かれる。
本文が終わると1ページ大のシェーンベルクの素晴らしいポートレート写真。
他の写真や楽譜などの図版のセレクトや挿入もよく考えられていて、丁寧、適切。
巻末に作品目録、年譜、同時代人たちの証言集がある。
ブーレーズ壮年期から円熟期の1974〜86年にかけて
セッション録音されたシェーンベルク集。この価格でほとんどの作品をカヴァーでき、かつ多くの演奏は首席指揮者を務めたBBC交響楽団との共演。小生は1970年
大阪万博で『モーゼとアロン』を見て衝撃をうけ、また1975年来日時にこの組み合わせで、ブーレーズ「リチュエルーマデルナの追悼の為に」ほかを聴いたが、その前日演奏された5つの管弦楽曲も絶賛されたもの。ブーレーズはのちにシェーンベルクから距離をおくが残された本録音の質の高さはいまだに最高峰のもの。
【収録内容】
・歌劇『モーゼとアロン』
ギュンター・ライヒ(Br/モーゼ)、リチャード・キャシリー(T/アロン)、フェリシティ・パーマー(Sp/少女)、ジリアン・ナイト(Ms/病める女)、ジョン・ウィンフィールド(T/若い男、裸の若者)、ジョン・ノーブル(Br/もう一人の男)、ローランド・ヘルマン(Br/エフライムの徒)、リチャード・アンガス(Bs/祭司)ほか オルフェウス少年合唱団
・『グレの歌』
ジェス・トーマス(T/ヴァルデマール)、マリタ・ネイピアー(Sp/トーヴェ)、イヴォンヌ・ミントン(Ms/山鳩)、ジークムント・ニムスゲルン(Bs/農民)、ケネス・ボウエン(T/道化クラウス)、ギュンター・ライヒ(語り) BBCコーラル・ソサ
イエティ ゴールドスミス・コーラル・ユノン
ロンドン・フィル合唱団の男声メンバー
・オラトリオ『ヤコブの梯子』
ジークムント・ニムスゲルン(ガブリエル)、ケネス・ボウエン、イアン・パトリッジ、ポール・ハドソン、ジョン・シャーリー=カーク、アンソニー・ロルフ・ジョンソン、オルトルン・ヴェンケル、マディ・メスプレ
・『月に憑かれたピエロ』Op.21
イヴォンヌ・ミントン(シュプレシシュティンメ)、ダニエル・バレンボイム(P)、ピンカス・ズッカーマン(Vn)、リン・ハレル(Vc)、ミシェル・デボスト(Fl)、アンソニー・ペイ(CL)
・モノドラマ『期待』 Op.17 ジャニス・マーティン(Sp)
・音楽劇『幸福の手』 Op.18 ジークムント・ニムスゲルン(Bs)
・4つの歌曲 Op.22 イヴォンヌ・ミントン(Ms)
・ワルシャワの生き残り Op.46 ジョン・シャーリー=カーク ギュンター・ライヒ(語り)
ロンドン・シンフォニエッタのメンバー BBCコーラス
・混声合唱のために編曲した3つの
ドイツ民謡 ジョン・シャーリー=カーク(語り)
・『地には平和を』 Op.13
・5つの管弦楽曲 Op.16
・4つの混声合唱曲 Op.27
・3つの諷刺 Op.28
・管弦楽のための変奏曲 Op.31
・『映画の一場面への伴奏音楽』 Op.34
・6つの無伴奏男声合唱曲 Op.35
・『コル・ニドライ』 Op.39
・3つの
ドイツ民謡 Op.49
・千年を三たび Op.50a
・詩篇第130番『深き淵より』 Op.50b
・現代詩篇 Op.50c
・2つのカノン
(演奏)BBC交響楽団 BBCシンガーズ
・『浄められた夜』Op.4(六重奏版)
・室内交響曲第1番ホ長調 Op.9
・室内交響曲第2番変ホ短調 Op.38
・室内管弦楽のための3つの小品
・組曲 Op.29
・セレナーデ Op.24 ジョン・シャーリー=カーク(Bs-Br)
・『
ナポレオンへの頌歌』 Op.41 デイヴィド・
ウィルソン=ジョンソン(語り)
・『山鳩の歌』 ジェシー・ノーマン(Sp)
(演奏)アンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバー
・『浄められた夜』Op.4(弦楽合奏版)
(演奏)
ニューヨーク・フィルハーモニック
(感想)
日本語版第1刷発行から、2006年3月第25刷発行まで、35年以上1回も改訂せず、売れ続けている!
これを超える教科書は、他にないのでしょうか?是非、現代改訂版が発行されることを希望します。
読み進めていくと勉強になるのですが、レイアウトが残念です。楽譜が縮小されているため、ツブレ・カスレが多く、大変読み辛いです。
また、翻訳者紹介では、各大学名誉教授と記されています(初版時の古い情報のままです)。最新の情報に改めて欲しいです。
希望を言えば、再編集して楽譜部分を大きく印刷し、A4版ソフトカバー160ページ、¥2500円程度で発行されれば、買い直します。
よって、星4つです。
(データ)
160mmx222mm ハードカバー(簡易索引付)254ページ
仕上げは、高級本に採用されているようなクロス(布)です。(こんなところに、お金をかけなくても良いと思います)
執筆者(1948年頃)
アルノルト・シェーンベルク Arnold Schoenberg(1874-1951)
編集者(1965年)
レナード・スタイン Leonard Stein(1916-2004)
ジェラルド・ストラング Gerald Strang(1908-1983)
日本語訳(1970年)
山縣 茂太郎(????-????)音楽担当 紹介では
大阪教育大学名誉教授となっていますが、今ではわかりません。
鴫原 真一(????-????)
英語担当 紹介では
京都大学名誉教授となっていますが、今ではわかりません。
執筆者及び編集者のデータは、「Wikipedia」によりました。
現代音楽って奴にはどうも馴染めないのだけれど、シェーンベルグだけは高校生の頃から別格で、月に憑かれたピエロなんて曲だけは聞いていた。今回アマゾンの紹介でこのCDを知って、敬愛するG.グールドと云う事で飛びついた次第。比較すべき演奏を全く知らないので(M.ポリーニがベストらしいとは聞いた)偉そうなことは言えないのだが、此処で創出される音楽には無機質だけれども妙な清々しさがあって気持ちが良い。不思議とメロディックなところもあって、買って良かったと思える数少ない例だった。とは言っても、そう何度も聞きたくなる音楽でもないが。