この作品を評価するには陳腐すぎて物足りない。かといって、この作品の凄さを適切に表現する言葉を、私は持ち得ないし、日本語には存在しないようにも思える。
そこには、どんな優れた文学や芸術をも超越してしまいそうな詞の力、繊細すぎる心の葛藤の叫びが存在する。実感していなければ決して書けない詞だし、実感していても誰でも書ける様な詞ではない。
音楽を聴き、瞬間度肝を抜かれて鳥肌が立ち、涙で暫く放心状態でした。
去年ひょんなきっかけから秋吉の処女作アルバム『存在』を入手→聴いてハマり、Amazonでなく他の業者からであったが本作購入。作者はヒットに恵まれなかった上、本作(1999秋)を最後に二度とマイクを握ることなく2004年秋35歳で寡作の儘病死したことが惜しまれる程、楽曲にも歌唱にも有り余り迸るただならぬ情念溢れた傑作だ。本作はじめ秋吉作品の全作廃盤・音楽配信なしの現況ゆえ音楽史の片隅に埋もれてしまっている現状が何とも惜しい。処女作「存在」と違い新品がほぼ壊滅、中古品もなかなかでない状況のようだか、皆さんには迷わず購入を推し進めたい一作。
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